白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

小布施安市

2013年01月14日 22時18分17秒 | 日記

雪降りの成人の日。

『こんな雪降りでは、成人式に行く人は大変だね』

ぼくが言う。

『なにか、うれしそうだね』

かみさんが応える。

『ん?、声が弾んでいるかな』

『うん、にやにやしている』

 

毎年、成人の日にはこんな会話が交わされる。

この日、成人を迎えた人には心からおめでとうを言おう。

その上で、素直な気持ちを少しだけ言わしてもらおう。

美しい振袖を着た二十歳のお嬢さんたちを見るのは誠にいいものだ。

反面、親に着物を作ってもらい、自分で着られず他人にそれを着せてもらう。

それでは七五三と変わらないではないか。

大いなる茶番。それで『成人でござい』とはちゃんちやらおかしい。

もちろん、表面上はそうでも、気持ちはしっかりしたものを持っている人たちも大勢いることは承知している。

なんといっても、これからの日本は彼らに託すしかないのだから。大いに期待もしている。

 

小布施の安市も雪降りの中だった。

ここへ毎年達磨を買いに行く。

 

いろいろな出店があったり振る舞いのお汁粉や甘酒があって結構楽しい。

 

小布施栗を使った栗餡汁粉は冷えた体と心を温めてくれる。

 

一画には小布施九条の会のブースがあった。

昨年誕生した亡霊内閣が、戦前に社会を戻すような危険な動きを見せている中で、九条の会は大きな砦なので、元気なのぼりを見てほっとする。

一度死んだはずの党や総理、副総理、日本経済をめちゃめちゃにした小泉内閣の戦犯、竹中平蔵の亡霊までが立ち表れようとしている中での、2,013年の船出。

庶民や貧困層のほうが富裕層より圧倒的に多数なのに、なんで、富裕層や財界、アメリカのための政治がいつまでも続くのだろうか。

もう今までのやり方が行き詰って、身の丈に合わなくなった古い上着は脱ぎ捨てるしかないのに、どうして人々は古い上着にしがみつくのだろう。

 

世界から核兵器が、日本からは原発がなくなり、働く貧困層がなくなることが、人類としての知性の当然の行先。

今、中南米がアメリカの支配を断ち切り、民衆が主人公となる方向へ舵を切り始めたのだが、日本は大きく後れを取っている。

成人の日、若者たちは、自分たちの未来を自分たちの手で切り開いて欲しいものだ。古い亡霊に惑わされずに。


青春18切符

2013年01月06日 22時16分38秒 | 日記

中山道歩きに使った青春18切符は5枚綴りで11,500円。

後一枚分が残っている。期限は10日まで。

そこで、この日曜日を利用して、鈍行でいけるところまで行ってみようと旅に出た。

豊野から電車で北に向かい、直江津、富山、金沢まで。

 

 

 

 

 

 

 

 

電車の旅といえば楽しみは駅弁。

上は富山駅で買った富山湾弁当。

下は直江津駅で買ったホタテ弁当。

駅のホームではかきあげ立山そばも食べた。

正月太りの体が、さらに体重増加。

明日から摂生しなければそろそろヤバイ。

なにしろ仕事は座りっぱなしなので、体を動かさない。

食事で気を付けるしかない。 

この年末年始で3kg増えた。

体重61.1kg  体脂肪率17.0%  基礎代謝1,364kcal  体内年齢36才  骨量2.6kg   歩数10,108歩。

 

 

 

 


時の旅人

2013年01月05日 22時28分29秒 | 日記

新しい年が始まった。 

今年はどんな一年になるのだろうか。 

時は忙しく流れ去り、気が付けばいつか還暦も過ぎ、残された時間が気にかかる年齢になった。

やり残したと思うことがないように、日々を暮らして行こう。 

2年前、歩き始めた中山道の旅もいよいよ大詰め。近江の武佐宿から京の三条大橋まで、四十数キロを残すだけ。

青春18切符を使って元日から鈍行で移動。一日かけて近江八幡まで。

2日は電車で武佐まで移動。そこから歩き始める。

とても外国になど行けないが、現代から過去へと重層的な旅をする。

江戸時代、多くの人々がこの道を歩いた。

同じようにぼくもこの道を歩く。先人たちは何を願い、何を思って歩いたのだろう。

日本が原発で汚染され、世界が核兵器の恐怖におののくようなこんな社会を作り上げてしまったことを、ぼくらはお詫びしなければならない。

維新で彼等が目指したのはこんな社会ではないだろう。

守山宿を越え、草津宿。ここは東海道と合流する地点。

東海道を本流とするなら中山道は支流なのだろう。ここから、中山道の標識は消え、東海道の文字になった。

この日、瀬田駅前のスマイルに宿を取った。

このホテルは、値段が安い割に部屋がゆったりしていて、ユニットバスも広かった。いくつかのホテルに泊まってみたが、一番良かった。

この日の歩数。45,609歩。

 

3日。

瀬田の唐橋を渡り、逢坂の関を越えていよいよ京都に入る。

山科駅のビルでお好み焼きを食べた。

予想以上にうまかった。 

平安神宮にも立ち寄った。初詣の人たちがたくさんいて、屋台もたくさん出ていた。

中山道六十九次の終点、三条大橋に着いた。

感激を味わう間もなく、寒空のもと、予約しておいたホテルまで行かなければならない。

京都の冬も信州に負けないくらい寒い。

三条大橋から京都駅近くまでかなり距離があるらしい。

だが、乗り物に乗る気にはならない。もちろん、歩く。

このホテルで食べた豆腐料理のフルコースは2,500円とちょっと奮発したが美味しかった。

旅の終わり、余韻に浸りながらゆっくり味わった。

充実感や達成感はある。だが、もう終わってしまうという寂しさのほうが強い。

まあ、いいか、今度は東海道が待っている。

この日の歩数。46,937歩。

 

4日。鈍行を乗り継いで信州に帰った。

良い正月だった。とても良い正月だった。