そろそろ

路上音楽情報紙『ダダ』編集発行人・青柳文信のブログ

「くいだおれ太郎」に聴かせたグルーバーズ。

2008-07-09 21:00:22 | インポート


 5年程前だろうか。あるビジネス雑誌の取材で、
大阪の飲食店、くいだおれに行った。その時、テ
レビにも登場する女性経営者との話のネタにと、
私の頭の中にある大阪のゆるぎないシンボル、
上田正樹と有山淳司の『ぼちぼちいこか』のCDを
持参した(写真、右上)。

 知っている方も多いと思うが、この音源のジャケ
ットは、この店のくいだおれ太郎を挟む上田さんと
有山さんの写真。

 このCDの「効き目」もあり取材は暖かい雰囲
気で進んだ。そして、取材も後半、一人の女性店員
が、「あたし、そのCD、聴いてみたい」と。で、
「どうぞ」と差し出して、聴いて帰ってきた彼女の
感想は「ようわからんかった」。

 でも、そんなはずはないのである。曲のタイトル
を並べただけも、『あこがれの北新地』『梅田から
ナンバまで』『なつかしの道頓堀』と大阪臭がプン
プン。

 それで、戻ってきたCDを開けて中を見ると、
そのパッケージの中には、日本のロックバンド、グ
ルーバーズのライブ盤、『VERY BEST OF THE GR
OOVERS』の付録(写真、左下)。その音源のMC
では、「カモン!博多」なんていうシャウトも入っ
ている。どうりで、ようわからないわけだ。

 こんな思い出のあるあの店も半世紀を越える歴史
に幕を降ろした。長い間、お疲れ様でした。そして、
「くいだおれ太郎よ、永遠なれ」。

  路上音楽情報紙『ダダ』編集発行人・青柳文信