熱く・楽しくいこう!

山岳ガイド 江口正徳の仕事と日常

個人ガイド&講習 鈴鹿 御在所岳 藤内沢と雪山講習とアイスクライミング体験

2025-01-21 11:37:50 | ガイド山行/雪山登山
1月20日は、個人ご依頼で「鈴鹿 御在所岳 藤内沢と雪山講習とアイスクライミング体験」の仕事でした🏔
遠路遥々、関東からお越しのクライアント様のお二人様、普段からとても熱心に登山にクライミングに取り組まれているので折角なので盛り沢山の内容でご案内させていただきました☆彡
藤内沢をアイゼンワークやピッケルワークを念入りに練習していただきながら登っていき、途中の小氷瀑でアイスクライミングを楽しみ、最後に3ルンゼのアイスゲレンデで2時間ミッチリアイスクライミングを楽しんでいただきました。昨シーズン、赤岳鉱泉のアイスキャンディで初めてアイスクライミングを経験されたお二人様ですが、今回初めての天然の氷瀑をとても上手に登られて満足感一杯のようでした☆彡


藤内壁出合から藤内壁を望みます。
4日前は雪がドッサリで真っ白だったのにたった4日で様変わりしていて驚きました。
一つ前の赤岳山行の記事でも書きましたが、ここ御在所岳もやはり中学生の時に父親に連れられて来たのが初めてでした。前を歩く女性2人組の登山者の後を着いて登山道を登って来てこの藤内壁出合に着いたのですが2人組を進む後をなんの疑問もなしにそのまま後を着いていき始めると「普通の登山者はそっちの道ですよ」的なことを言われ行き先を正されました。ふと彼女達のザックを見るとスゴイ形のピッケルが2本も着いてて、藤内壁に向かって進んでいく2人を眺めながら「なんかスゴイ世界があるんだなぁ」と感心したことを強烈に覚えています。やはり時が過ぎてここが今の自分の仕事場になっているのがとても不思議です。


藤内沢を進みます。


コウモリ滝のミニ氷瀑をアイスクライミングで登ります。




ショートロープのメリットとデメリットを理解しているので多少易しくても登攀的な個所はクライアント様のストレス軽減と安全を考えると「1本のロープに1人」の原則で登って来ていただきます。
ガイドということからすると作業が異常に増えて大変でもありますが「職人が楽をしようとするとロクなことにならない」という尊敬する伝説のパティシエ、杉野英美氏の言葉をずっと大切に仕事に取り組んできたつもりです。


アイゼンワーク、ピッケルワークを練習しながら登って来ていただきます。

クライマックスは3ルンゼでアイスクライミングを楽しんでいただきました。




トップロープで先ずは傾斜の緩い易しいところで安全に楽しんでいただきます。




続いてミニバーティカルにもチャレンジ!








大きい目のラインもそれぞれ2ラインずつ登っていただきました。
お二人様ともとても上手に登られて見事にクリア👏 とても満足のお二人でしたが見ている僕の方もとても満足でした☆彡


最後に御在所岳登頂!
雪山登山満載の一日でしたね☆彡


今回は下山はロープウェイでビューンと下山🚡
大黒尾根をはじめ濃尾平野や四日市の海を眺めを堪能しながら下山して一日の山行を無事に終了しました☆彡
お疲れ様でした。ご依頼ありがとうございました。






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個人ガイド 八ヶ岳 赤岳 西壁主稜

2025-01-21 10:48:33 | ガイド山行/雪山登山
1月18日~19日は、個人ご依頼で八ヶ岳 赤岳のバリエーションルート、赤岳西壁主稜のガイドでした🏔

初日はアイスキャンディでアイスクライミング。垂直のラインばかりでパンプ寸前までガッツリ登り込んでいただきました👊

2日目はメインの赤岳西壁主稜へ。
今までにかなりの回数を登っているルートですが、過去イチ最大の渋滞に巻き込まれての登攀でした😨 なんと!トータルの待ち時間2時間半❕😨
ピッチ毎に待つわ、待つわ(あみん ではありませんYO!)、とにかくこれでもか!というくらいに待った、待ったでもう少し山が尖っていたら待ったホルン(マッターホルン)やで!と叫んでしまいそうでした。とにかく待っている間の寒いことといったら🥶 さすがに「ナンノこれしきっ!(南野陽子ではありません)」とはいかずひたすら寒さに耐えるしかありませんでした💦
それでも若くて元気なクライアント様はそんな寒さをものともせずしっかりと完登していただけて満足の山行となったようで良かったです☆彡


赤岳鉱泉に到着~
雲一つない青空の下、アイスキャンディがお出迎えです。
父親に連れられて初めて八ヶ岳、そして赤岳鉱泉に来たのが中学生の時。それからスゴイ年月が経って、今の僕の大切な仕事場になっていることに不思議な縁を感じます。歳を取ったからか最近特にそういう昔のことを思い出しながら山に来ることが多くなりました。




垂直ラインばかりを選んで登り込み~
終了時間までバッチリ、ガッツリ登り込んでいただきました👊


アイスキャンディ櫓の上からの横岳西壁の眺め📷


夕飯は今夜も豪華なステーキディナー🥩
鉱泉から頂いたワインを飲み終えて持参したワインで本日2本目に突入です💦


翌朝は混雑を避けて早めに出発、行者小屋から赤岳を望みます。


休憩時にクライアント様がリポビタンDを出して飲み始めたので写真を撮らせていただきました。リポビタンDに関して最近ちょっとした出来事があったので思いっきり反応してしまいました。


クッキリ阿弥陀岳


赤岳西壁をめざして文三郎尾根を登っていきます。
稜線上の3つのコブからそれぞれ下りてきているリッジ、右から南峰リッジ、中が北峰リッジ(主稜)、そして左がショルダーリッジ


主稜を望みます。早めに出てきたのに既に多くのパーティが取付いていて愕然としてしまいました💦


渋滞を避けて1ピッチ目をカットして迂回ルートに向かうKガイドとSガイドパーティ。
前夜遅くまで語リ合いましたが元気でガイド中です。信念と情熱と倫理観、そして夢を持って取り組む本当に大切な仲間です。


渋滞は覚悟の上で折角なので我々は末端から取付きました。


1ピッチ終了点は大勢のクライマーでごった返していました。


ようやく順番が回ってきたので岩場をアッサリ越えて緩傾斜帯をタイトロープでグングン登りますが直ぐに先行パーティに追いついてしまって待たされるので以降はゆっくり登っていくことにしました💦


急な凹角を突破してこられます。


さらに上部の緩いリッジを登ります。


最後のルンゼ状も随分と待たされて、先行パーティのラストが登り始めたのでようやく出発です。


赤岳登頂! おめでとうございます!👏
随分と待たされて大変でしたが完登できて良かったですね。


権現岳、南アルプス方面を望みます。


赤岳鉱泉に戻ってきて締めの特製ラーメンをいただきます。
味噌ラーメンが売り切れだったので醤油ラーメンですがこれもなかなかの美味しさですね☆彡
この後、美濃戸まで下山して今回の山行を無事に終了しました。






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八ヶ岳 大同心稜~横岳と雪山アルパイン講習

2025-01-15 11:22:38 | ガイド山行/雪山登山
1月12日~13日で、八ヶ岳 大同心稜~横岳と雪山アルパイン講習のガイドでした🏔
今年最初の赤岳鉱泉をベースにしての八ヶ岳山行でした。赤岳鉱泉にはガイド仲間だけでも15人くらいは来ていて新年の挨拶を交わしてそのまま立ち話をしたりとまるで古巣に帰ってきたような気分でした。
皆、ガイドという仕事に信念と誇りと倫理観を持ち、このエリアで堂々とガイド活動を行える資格と力量を備えた方々ばかりです。このような仲間、いわば同志と切磋琢磨しながらガイドをしていることに大きな喜びを感じると共に、より一層精進していかねばと思わせられた年始の八ヶ岳でした。

さて、本題の山行については、先ず初日はジョーゴ沢のF1の氷壁を使ってアイゼン登攀技術の練習をメインに行っていただきました。前爪での立ち込み、蹴り込み、シングルアックスでの氷壁の登り、下りなどを念入りに行いました。
そして2日目はメインの大同心稜を登攀して横岳に登頂🏔 その後地蔵尾根を下って赤岳鉱泉に戻りました。クライアント様にとって今シーズン最初の雪山、それも八ヶ岳のバリエーションルートということで少々不安を抱かれてのご参加でしたが、なんのなんのしっかり登られて見事に踏破でした👏


赤岳鉱泉に到着~
アイスキャンディが出迎えてくれました。


今回はジョーゴ沢のF1を使ってアイゼン登攀の練習をメインに行いました。
先ずは氷壁に前爪でしっかり立ち込むことから開始




片足づつ、蹴り込みの練習。確実なゆっくりとした動作で行うことで「誤魔化しではない動き」を身に付けていきます。


トップロープで確保した上で、急な氷壁をシングルアックスで登り、下りを反復練習~
一通りのことを練習して初日の講習を終えました。


この日の夕飯は赤岳鉱泉名物のステーキ🥩
とても美味しくいただきました☆彡

翌日はメインの大同心稜。
晴れて☀はいるのですが、ガスが巻いて真っ白で眺望が殆ど望めません😞


それでも折角なので暫く休憩しているとガスが流れてうっすらと大同心稜が姿を見せてくれました👏


大同心基部を用心しながら巻きます。


大同心を巻き終えて上部のルンゼを詰めていきます。


2、3mの岩の段差ですが微妙に難しい難所です。少々奮闘されながらも上手に突破してこられました。


さらに急なミックス帯を登ります。


大同心の頭が間近になってきました。


折角なので寄り道をして大同心の頭に登頂。
横岳と小同心を迫力満点の姿を望みます。


縦走路に合流して横岳めざして登ります。最後の頑張りどころ! あと少しです!


横岳登頂! おめでとうございます👏
よく頑張りましたね!


下山は地蔵の頭まで縦走してから地蔵尾根を下りました。


地蔵の頭のお地蔵様は息が出来ないくらいに氷に覆われていますね。


赤岳鉱泉に戻って休憩。
美味しい味噌ラーメンをいただいてホッコリです。


赤岳鉱泉を後にする頃にはガスも無くなって綺麗な青空が広がっていました。
今回登った大同心稜を眺めながらの少々心残りな気分での下山です。
が、天気が悪いわけではなかったのでまずまず良しとしておきましょう~
この後、美濃戸に下山して今回の山行を無事に終了しました。
お疲れ様でした。ご参加ありがとうございました。







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中央アルプス 木曽駒ヶ岳と雪山初級講習

2025-01-06 10:26:39 | ガイド山行/雪山登山
1月5日は、中央アルプス 木曽駒ヶ岳と雪山初級講習の山行でした🏔
昨日に続いて大勢の登山者で大賑わいの千畳敷でした。東京と埼玉からそれぞれご参加のクライアント様は雪山に情熱たっぷりで取り組まれているとても熱心なお二人様でした☆彡
雪上での歩き方や登り方、下り方、防寒や防風対策など雪山登山に必要な基本技術を中心に練習していただきながら木曽駒ヶ岳山頂を目指しました。途中ではちょっと厳し目のブリザード的な強風に吹かれたりもありましたが、とても頑張って登頂されました👏
実際の現場でしか経験できないことも多く、クライアント様にとっては実りのある一日山行となったようです。
今回の山行が今後の山行に役立てていただければ幸いです☆彡


出発前に南アルプスの絶景を眺めながらちょっと一息☕


宝剣岳を眺めます。いつ見ても素晴らしい山です。


八丁坂を登山者が列をなして登っていきます。


ぎょ、行列っぽくなってるし・・・ というか行列やん!


和合山、伊那前岳の向こうと遠くに南アルプスの大パノラマが広がります。


中岳山頂からの木曽駒ヶ岳




途中でトレースを外して「敢えて」少々歩き辛い箇所を選んで登り方の練習をしながら木曽駒ヶ岳をめざします。登るだけでも大変かもしれませんが、この「敢えて」が実は重要なんだと僕は思っています。


木曽駒ヶ岳登頂! おめでとうございます~👏
よく頑張りましたね!


鳥居はエビノシッポでスゴイことになってますね。


木曽駒ヶ岳山頂からの宝剣岳、空木岳、南駒ヶ岳方面を眺めます。
この後、下りの練習などをしながら千畳敷に下山して今回の山行を無事に終了しました。


しらび平駅の雪ダルマ⛄は今日もニッコリ☻で訪れる方々を出迎えてくれていました。

大変お疲れ様でした。ご参加ありがとうございました。







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中央アルプス 宝剣岳縦走と雪山中級講習

2025-01-06 09:24:12 | ガイド山行/雪山登山
1月4日は、2025年の初仕事で中央アルプス 宝剣岳縦走と雪山中級講習の山行でした🏔
東京からご参加のお二人グループ様、普段は山岳会に所属されていてしっかりと登山に取り組まれていますが、自分達で登れる範囲を広げる為の技術習得とレベルアップ向上を求めてのご参加でした。
宝剣岳山頂までは登山者もそこそこあってトレースバッチリで快適に登れましたが、極楽平方面への縦走ルートは我々意外に通過した人は皆無、悪天候後の悪いコンディションで大量の新雪とベルグラがビッシリ⛄、更にキノコ雪を叩き落しながら通過したり等々と、今までにかなりの回数を通過しているコースですが珍しいくらいの悪、悪コンディションでした。
そんなハードなコンディションでしたが、比較的順調に縦走を終えれたので折角なので極楽平からのコースではなくサギダル尾根を下ることにしました。最近やたらと人気の高いサギダル尾根ですが下降ルートに使う人はまだまだ少ないのでは?と思います。
3回連続の懸垂下降で取付きに下り立ち、更にドカ雪の足を取られながらロープウェイ駅に下山し終えて今回の日帰り雪山を終了しました。中級講習どころかドップリ、ゴリゴリのエキスパート向け雪山登山でした💦
クライアントのお二人様もこんな経験はしたことないということでとてもとても頑張られて見事の踏破でした👏


めざす宝剣岳とサギダルの頭にかけての稜線。
青空の下に映えます。でも稜線は風が強そう~💦


宝剣岳を山頂をめざします。それにしても良い天気ですがやはり稜線上は強風が吹き付けています。


トレースバッチリ、鎖もしっかり出ているので比較的安心して登れました。


難なく宝剣岳登頂! 先ずはおめでとうございます!






少し休憩した後、縦走コースへ突入です。出始めの1歩目から既にコンディション悪し、その後ずーっと気の抜けない悪いコンディションが続きました。
19歳の冬に先輩に連れられて初めて通過して以来、数十回は通過している縦走コースですがその中でもかなり悪いレベルでした。


あんなに広がっていた青空がいつの間にか無くなってガスガスです。
振り返って越えてきた宝剣岳が辛うじて望めました。


最後のナイフリッジは鎖を掘り出しながら通過して宝剣岳縦走を終了~
そこそこ厳しかったですがそれなりに楽しめましたYO~


三ノ沢岳、幻想的なショット📷


極楽平からそのまま下山予定でしたが折角なのでサギダル尾根を下降することに。
サギダルの頭ではサギダル尾根を登ってきた3人パーティから宝剣岳方面の縦走コースのコンディションについてしきりに聞いてこられたのでいろいろ説明しましたが結局は極楽平経由で下山していかれました。でもそれはそれですごく良い選択だと思います。自分達の力量を見極めて行動することはとても大切なことですからね。


という訳で我々はサギダル尾根を3回連続の懸垂下降で下ります。




左のルンゼを使わずに尾根上の岩場を登攀ルートを辿ってそのままに下ります。


ロープウェイ駅に下り着いて、下りてきたサギダル尾根を見上げます。
この後、最終ロープウェイで下って今回の山行を無事に終了しました。


ロープウェイのしらび平駅にはカワイイ雪ダルマ⛄が登場していました。
これはなかなかの映えスポットになるかも~
でもバス⇔ロープウェイの乗り継ぎで皆さん慌てて通過するので写真を撮る人も殆ど無く、ちょっと可哀想な感じもしました~
なにはともあれ大変大変お疲れ様でした。ご参加ありがとうございました。







熱く、楽しくいこう!



















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