旧ソ連で生まれた格闘技『サンボ』の研究所

サンボの技術・トレーニング法を徹底的に研究します。

戦術とは別に練習しておくべきこと

2022-05-23 15:35:00 | サンボの技術
よくサンボを将棋で例えますが

投げが成功するのには理由があります。

逆に投げられるのも理由があります。

動画の場合だと偶然に

左のパジェーシュカ(足払い)が

決まったわけではなく、相手がミスして

そのミスを逃さなかったからです。

相手と接点がある場合、両足はフラット・・・

つまり、どちらの足が前に出てもいけません。
(深い組手や攻撃途中は除く)

動画では一見、両足フラットになっていて

正しいように思えます。

しかしながら、ワタシは片襟から横襟に組み替え

基本戦術の足取り1(外側の足取り)の

攻撃がすぐにできるのに対し、

相手はきちんとしたグリップができていません。

この場合、セオリー通りに両足フラットにしつつも

ワタシに攻撃させないために

少し離れなければいけないのです。

スローを観てもらうとわかるように

相手は左足の位置に右足を持ってきて

両足フラットにしていますが、

右足の位置に左足を後退させて

両足フラットにならなければいけなかったのです。

両足フラットなんだけれど、ワタシの感覚では

右足が正しい位置ではなく前に出ているような

感じになった状態です。

また、先に述べたようにワタシがやりたいのは

相手の左足に対しての足取り1です。

相手のミスを感知してパジェーシュカで投げたのですが

これは頭で判断したのではなく

カラダが勝手に動いた結果です。

サンボのセオリーというものを意識して

練習をしていれば、セカンドネイチャーとして

相手の足が正しい位置にあるかどうかは

感知できるようになります。

並行して、相手の右、或いは左足が

前に出ていると感知したときに考えなくても

技が出せるようにする練習も必要になってきます。

これは、戦術練習ではなく基礎技術練習として

やっておけばいいかと思います。

手技か足技(パジェーシュカ系)の中から

相手の右足ならこの技、左足ならこの技というように

やりやすいものを見つけるようにしましょう。

因みにワタシの場合、どちらも外側のパジェーシュカです。

今までスパーリングの中からパジェーシュカを

使用している動画も多くアップしましたが

左足のパジェーシュカばかりだと思います。

実際には右足のパジェーシュカも使っていますが

ワタシの戦術パターンだと相手の左足が

前にでることは稀で圧倒的に右足が前に出ることが多いからです。






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戦術の増やし方

2022-05-23 15:31:00 | サンボの技術
組手の先には投げがあります。

当たり前といえば当たり前の

ハナシなんですけれど

一つの組み手の先の投げって決まっているのです。

戦略的準備という考え方があるので

組み手と投げはセットで存在しますから

したがって、組み手が完成してから

タイミングをみて・・とかの間はありません。

そして、同じ組み手からの投げ技の種類って

2つ若しくは3つです。

動画は一方が下からの帯、もう一方は袖の組み手です。

この組み手からワタシが使うのは

腰投げと裏投げになります。

前に解説した裏投げは自分から攻撃するときのものですが、

この動画で使用しているのはカウンターの裏投げです。

裏投げは実はカウンター攻撃の使用がメインです。

モスクワで下帯組み手のカウンター用に必要だと

クーリック先生から指導があり、

ダミー人形の練習が追加されました。

つまり、下から帯を掴む組み手は

腰投げを行うため。ということになります。

帯を上から掴んだ場合・・・これは

浅いロシアンタイからの変化が多いですが

継足で入る腰投げかパトファト(内股)を使用します。

この組み手からの裏投げは使用しません。

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最初のうちは、戦略的準備を使った組み手ひとつ。

そこからの投げをひとつ。まず、マスターしましょう。

できるようになったら、別の組み手でも同じことをやっていきます。

同じ組み手から多くの技を使えるようにしなくてもいいです。

この組み手なら、この技という具合にマスターしていきましょう。





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裏投げ

2022-05-23 15:26:00 | サンボの技術
しばらくダミー人形を使った練習を

していないので、投げる方向に顔が向くのが早く

あまりきれいな形ではありませんが、

基礎技術としての裏投げのステップの参考として

ご覧ください。

裏投げのコツとしては相手の

大腿骨(股関節のちょい下)を

自分の大腿部にのせることです。

動画では相手が浮き上がったときには

すでにワタシの顔が後方に向いていますが

浮き上がってから顔を後方に向けると

高い位置で体をひねることができますので

ビクトル・アスタホフのような裏投げになります。



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浅いロシアンタイから足取り3

2022-05-13 15:31:00 | サンボの技術
セルゲイ・サハロフが、

よく使っていた方法です。

片襟と逆襟を同時にとりにいき

揺さぶってから後ろに

引っこ抜くような隅返しが

基本的な戦術で、揺さぶられまいとすると

内側からの足取り3で投げられてしまいます。

一番のポイントは対角線の袖。

動画の場合だとワタシの右腕が掴まれています。

浅いロシアンタイでは足がフラットな状態でも

対角線の袖を掴まれることで上体が捻じれ

力が発揮できません。

このとき、バランスをとるためには左足からの反力

捻じれた上体をもとに戻そうとしなければいけません。

つまり、左足を動かすことができないのです。

左足を狙われたとしても

後退させての防御はできないということになります。

攻撃する側の襟は逆襟のままでも

奥襟や背中のグリップに組み替えても

どちらでも構いません。





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立ち上がり際に注意

2022-05-12 17:21:00 | サンボの技術
自由に動けることって大切です。

相手が二本足で立っているのに

こっちは膝立ちとかマットに尻をついているとか

どちらが自在に動けるかは言うまでもないでしょう。

したがって、その状況ならできるだけ早く

相手と同じように二本足で立つのが正解です。

亀になって防御しているとより動きは制限されますし、

何より攻撃できませんからパッシーブを

与えられてしまいます。

しかしながら、相手は自由に動けるので

ただ立ち上がると、動画のように投げられてしまいます。

せめて自分に近い方の足を押さえておくなどして

慎重に立ち上がりましょう。




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