旧ソ連で生まれた格闘技『サンボ』の研究所

サンボの技術・トレーニング法を徹底的に研究します。

肩の柔らかさ

2005-04-30 18:12:56 | サンボの技術

 サンボセミナーの準備運動の段階では必ず、肩の柔軟体操を取り入れています。サンボラボの特別室でも紹介しましたが、サンボ流の力をダイレクトに伝えると言う意味でとても重要な体操ですので、準備運動で必ず行うようにしてください。

 交感神経は戦い、緊張、ストレスがあると優位に働きます。特に、肩周りの筋肉などは交感神経が優位になることによって収縮しやすい部位なのです。(何かに驚いた時、全身の筋肉を固めますよネ。あれは動物の、ダメージを最小限に抑えるための本能なのです)
 戦いに限らず、スポーツでは交感神経が優位に働きます。他のスポーツでも肩(肩甲骨)が固まっていては良い動きは望めません。そういった意味で一流の選手を見ていると、なにやらモゾモゾと肩を上げたり下ろしたり。一見すると落ち着きがないようにも見えますが、肩(肩甲骨)の柔軟性が大事であることを身体で理解しているからだと思います。

 何度も言うように、サンボはソ連の科学者が集められ、国家レベルで生み出された競技です。肩(肩甲骨)周りの柔軟性がパフォーマンスレベルを高める意味で重要であるという事は、当然わかっていたことだと思われます。

 サンボラボの試合集のビデオでおまけとして、元世界チャンピオンのアスタホフ氏のスパーリング映像をつけましたが、アスタホフ氏でさえもスパーリング中、肩を上げ下げして、肩甲骨を緩めようとしているのがわかります。

 そんな事一つとってみても、サンボは研究しがいがあり、興味は尽きません。

-------------------------------------------------------------------

 ロシア式トレーニングマニュアルと技術ビデオについてはこちら
  ↓↓↓
 サンボラボHP・トレーニング法と技術ビデオについて

-------------------------------------------------------------------

 サンボラボWEB道場の今の講義は間もなく削除予定です。お早めにご覧ください。

-------------------------------------------------------------------

 格闘技人気ブログランキング

-------------------------------------------------------------------

力の連動

2005-04-29 18:40:15 | サンボの技術

 本日、代々木でD.Pサンボ振興会主催のサンボセミナーがあり、私も出席しました。ここのところ練習不足の為、スパーリングでは息があがってしまい、とても情けなかったのですが、私と実際に組んだ方には力を連動させた時にどれだけの力が伝わるのかが、わかっていただけたのではないかと思います。
 サンボラボのトレーニングマニュアルでは、その力を連動させるシステムが自動的に身につくようにしてありますので、会員の方は身体で理解されているとは思うのですが、力を連動させる場合、その力を弱くしてしまうところがあっては(特に腕)いけません。

-------------------------------------------------------------------

 強度の違うロープがいくつか繋がっているとします。その場合どんなに強いロープが中に入っていたとしても、一番強度が低いロープに全体の強さが影響されるのです。
 一本に繋がったロープを全身に、強度を力、強度の違うロープが腕であるとか股関節の筋力であると考えてください。
 パワーがあっても、一部の筋力は全体の連動には勝てませんし、連動させる際にも、弱い部分を弱いまま使っていては、力をダイレクトに伝える事は不可能です。組みあった時に、やはりネックになるのは腕の弱さです。いくら鍛えても腕は股関節周りの筋力や脚、背筋などの大きな力を伝える意味で角度・位置によって邪魔にしかならないのです。
 袖口を掴んだ時は、肘の角度は90度から120度。体幹に近づけます。そうして強度を上げ、力を連動させる時に、弱いところや邪魔する部分をなくしてやる事が大切です。

-------------------------------------------------------------------

 全身の力を連動させる技術が自然に身につくロシア式のトレーニング法については、こちら
 ↓↓↓
 サンボラボHP・トレーニング理論と技術ビデオについて

-------------------------------------------------------------------

 格闘技人気ブログランキング

-------------------------------------------------------------------

切り換え時期

2005-04-26 17:08:44 | トレーニング理論
 基礎編(旧初級編)から応用編(旧上級編)への、切り換え時期についての質問をよくいただきます。

 私自身の経験では1ヶ月だったのですが、会員様の声を聞いてみても、やはり平均して1ヶ月程度で、指定した回数が楽にこなせ、スパーリングや試合でも、効果を実感できるようですので、そこが切り換えの時期としては良いと思います。

 真面目の練習していても、なかなか効果が実感できないと言う場合、トレーニングのイメージを変えてみるようにしてください。

 若(若林次郎)がブログで書いていたように、筋トレのイメージだとこのトレーニング法は、かなりキツイはずですし、目指すものが違いますので、効果は実感出来ないと思います。柔道の打ち込みと言うイメージでやってみてください。

 ロシア式のトレーニングは、「まず筋肉ありき」の考えではなく、「最初に神経ありき」の考えですので、トレーニングのイメージと言うのは結構重要であると思っています。



 応用編(旧上級編)のバランストレーニングです。ブログでも書きましたように、股関節への意識は運動において大切です。この種目には意識を腰から股関節へシフトする為に行っていたことが、最近になってわかりました。

-------------------------------------------------------------------

 ロシア式トレーニングマニュアルについては、こちらをご覧ください。
  ↓↓↓
 サンボラボHP・トレーニング法と技術ビデオについて

-------------------------------------------------------------------

 格闘技人気ブログランキング

-------------------------------------------------------------------

立ち技・寝技と言う概念

2005-04-24 04:36:45 | サンボの技術

 サンボラボの技術ビデオでは、わかり易いように立ち技編と寝技編とを分けて販売しているのですが、実はサンボにおいて、立ち技と寝技と分けて考えるのは、とてつもなくナンセンスなのです。

 関節技を終着駅として考え、それまでのものは、投げにしても、関節技に入るための様々な体の使い方にしても、あくまで、流れの一つとして考えます。そのほうが、サンボと言う競技を理解しやすいですし、上達が早く、技の幅も広がるのです。

-------------------------------------------------------------------

 立っている状態から、相手が手をついたとしますネ。

 相撲ではこれでおしまいです。そこから先はありません。

 柔道では、審判から「待て」がかかるか、そのまま潰していって、立ち技から寝技に移行します。つまり、別の展開が待っているわけです。しかし、サンボでは、寝技に移るといった感覚ではなく、相手が手をついた状態でも、フィニッシュにいくまでの流れの一部として考えるのです。

 例えば、4月の頭にWEB道場で紹介した「引き込み十字」にしても、そのまま、相手が立っている状態で掛けても良い訳ですし、相手が、片膝をついた状態や、手をマットについた状態、更には自分がマットに背中をついた状態からなどなど、あらゆる場面で利用できます。つまり、十字固めというフィニッシュがあり、そこに行くまでの流れがあるだけなのです。相手が立っていようが、寝ていようが関係ありません。ですので、一つの技術をマスターすれば、いろんな応用が利いて、攻撃の流れを止めてしまうことがないのです。

 柔道で崩された時、いわゆる「亀」の状態になることが往々にしてありますが、サンボにおいて、「亀」の状態になるということは、自らフィニシュまでの流れを止めてしまう事になりますので、発想的には間違いなのです。

-------------------------------------------------------------------

  サンボを研究する上で、まず、立ち技とか寝技といった考えは捨て、頭を柔らかくしてやる必要があります。そして、その様な考え方で技術ビデオを観ていただければ、個人の発想によって、次々に新しい技が生み出されると思います。

 サンボは一人一人の創造力によって、まだまだ、進歩していく、とても魅力的な競技なのです。

-------------------------------------------------------------------

 サンボラボの技術ビデオとロシア式トレーニングマニュアルについてはこちらをご覧ください。
 ↓↓↓
 サンボラボHP・トレーニング法と技術ビデオについて

-------------------------------------------------------------------

 格闘技人気ブログランキング

-------------------------------------------------------------------

懐かしい3

2005-04-22 13:44:04 | サンボの技術

 スポーツ会館の先輩、萩原さんと寺田さんの1992年全日本選手権、決勝戦です。


 寺田さん(白いサンボ着)の体落しを飛び越えて、萩原さん(赤いサンボ着)が腕十字を狙っています。ものすごいハイレベルな試合でした。

-------------------------------------------------------------------

 ロシア式の新しいトレーニングマニュアルが完成しております。詳しくはこちらをどうぞ。
 ↓↓↓
 サンボラボHP・トレーニングとビデオについて

-------------------------------------------------------------------

 格闘技人気ブログランキング

-------------------------------------------------------------------