知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

洗濯物のこだわり

2009年02月07日 | Weblog
施設では、洗濯については重要な仕事ですね。


専門の方がいたり、利用者の中で当番制になっていたり、職員が仕事の一部で取り組んだり・・・、それぞれの施設で様々でしょう。


うちの施設では、2つの棟で人数の多い方の棟では、専門の方が昼間に仕事として取り組んでもらっています(福祉就労として)。もうひとつの棟では、比較的人数が少ない(半分程度)ため、職員の仕事として取り組んでいます。

また、自分で洗濯機・乾燥機が使える方は、それぞれで取り組まれています(少数ですが・・)。



着替えて洗濯に出した衣類が、ちゃんと返ってくるか?
これは、利用者の方にとっては、とても重要なことのようですね。あまり気にしない方もいますが、衣類を洗濯に出した、その後から、ずっと気にして洗濯室の前に陣取って待っている人もいます。(専門でされる方には、相当迷惑のようですが・・)


洗濯という技術は、思ったより難しいようで、以前は自分で取り組まれていた方もいましたが、「すすぎ」が不十分だとか、「洗う」時間が短すぎるとか、待てずに全部途中でスイッチを切ってしまう人とか・・・何度か支援を受けて技術向上を目指しましたが、結局それ以上上達しなかったようで、衛生上の問題等から、最終的には洗濯にだして洗ってもらうようになりました。

そういう方は、意識も強いため、自分の出した洗濯物の種類や枚数も心得ていて、「○○が戻って来ない・・」等の苦情も出ます。一度に多量のものを洗うため、ときには大きな衣類の中に混ざってしまうことも、しばし・・。探しておきます・・と答え、見つかったときは知らせるようにしています。



施設では、各利用者の方の洗濯物の返却棚が用意されていて、意識出来る方は、自分で持ち帰られます。それが出来ない方や、うまく整理出来ない方・・等は、職員のほうでそれぞれのロッカーに片付けます。


中には、洗濯物に異常にこだわりがあり、常に自分の洗濯物入れ(衣装ケースやロッカー)が、満杯でないと落ち着かない方もいて、他人の衣類も勝手に持ってきて、満杯になることで満足される・・・という、他人には迷惑なこともあります。

またタオルに異常に執着心があり、常にタオルを持っていないと落ち着かない方・・・もいます。つまり、棚から他人のタオルを持ってくることも常です。(これも他人には迷惑ですね)


幸い、なくなってパニックになる方は、ほとんど自分で洗濯をされます。また職員で管理することもあります。



最初の洗濯物のこだわりの方については、洗濯物を片付ける場所を狭くしたり(満杯量の調整)、本人の衣類の量を増やし、集める洗濯物と普段身に着ける洗濯物を分ける・・等の方法をとっています。
それでも、まだまだこだわりはなくなりません。相変わらず他の利用者に迷惑をかけています。


次のタオルのこだわりの方は、自分専用のタオルを用意すること(数十枚ですが・・)で、随分減りました。ただ完全になくなったわけではなく、ときどき他人のタオルや寮のタオルを持ち歩いているときも見られます。


集団生活での洗濯物の管理は難しいですが、それぞれの特性を考えながら対応している状態ですね。



皆さんの施設でも、面白い方法や話があればお教え下さい。
コメント
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