知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

保護者の方にとっては・・・

2013年08月17日 | Weblog
毎日が暑いです。日本全国暑いですね。


さて、先週から帰宅期間に入っています。例年のように、益々帰宅する方が減って・・・とはならず、結構の人数の方が帰宅されています。ただ、帰宅期間が10日間ほどあるのですが、保護者の方の都合で、全期間帰宅される方が、随分と減りましたね。(以前は、帰宅されるなら、ほとんどが全期間という感じだったのですが、お盆もはさみ、おうちの事情も様々で、徐々に短期間の帰宅というパターンが増えています。)


それでも、保護者の方のお話を聞いていると、少しでも家で過ごさせてあげたい・・・と言っていただけるので、嬉しく思います。



数年前より、帰宅される際に、直接来られた保護者の方には、ご本人さんの今年の「個別支援計画」を説明させていただいています。いわゆる、今年の生活全般にわたる目標ですね。直接来られない保護者の方には、おうちへ送付させていただいています。


そのうえで、今年はこの目標ですすめさせていただきます・・という承諾を得られれば、「同意書」をいただいています。結構、面倒な手続きのように思えますが、基本的には利用者主体の援助計画ですし、利用者の方中心の施設運営でもあります。



この「個別支援計画」は、B4用紙に各利用者の方の現在の状況や、それに対する課題、そして支援員側が援助出来る内容を明記しています。



つまりB4用紙にぎっしりと書かれているわけですね。



毎回(毎年・・年に一度ですが)、これを読んで承諾を得るわけですが、実際はほとんどの保護者の方が、「任せます」という状況が多く、また保護者の方も高齢化のため、(小さな文字で)ぎっしり書かれた文面を読むのは一苦労です。「あー、老眼鏡忘れたので、読んで下さい・・・」とか、「帰ってから読みます」とかいう方が増えました。まあ、しかたないと思います。支援員でも、すでに50歳を超える人は、ほとんどが老眼鏡の世話になっている状態です(笑)
※私は、元々近眼だったので、大丈夫ですが・・・



そう、説明しながら思うのは、こうした支援計画は確かに必要なんでしょうが、保護者の方にとっては、毎日を元気に過ごしてくれていればいい・・・というのが本音なのではないでしょうか。「任せます」と言われる保護者の方が増えてきたのは、正直説明を聞くのは大変だ・・とか、読むのはつらい?とか、簡単に説明してほしい・・・というのが、正直なところでは・・・?と思います。




支援学校時代なら、それなりに年間の評価を知りたいと思われるでしょう。しかし、一部の方を除き、すでに入所されて10年20年と経過すれば、今が元気であればいい・・というのが確かな部分なのでは?


別に説明が面倒・・・という意味ではありません。これはこれなりに必要な部分と考えます。


しかし、保護者の求めるものは何か?と考えれば、おのずと答えは出てくるのではないでしょうか?




もうすぐ夏祭りも開催されます。例年、保護者の方の参加も多くみられます。(帰宅できない家庭でも、この日は親族も一緒に来られて、一緒に過ごされることも多いですね。)


そのあたりが、本当の答えなんでしょう。



今日も数名の利用者の方が帰寮されました。


保護者の方の言葉で印象的だったのは、「1週間もたつと、退屈してきて、いろんなことをするんです」ということでした。久しぶりに家族と過ごしたり、施設外で過ごすのは2泊3日程度が一番なのかもしれません。


保護者の方も、本当にご苦労様です。
コメント
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