知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

いろいろな事象が重なり、退職へ・・・

2019年04月29日 | Weblog
4月から気持ちも新たに、自宅から比較的近場の事業所(通所施設)に勤務しましたが、残念ながら、様々な事象が重なり、退職を決意しました。すでに施設の管理職の方には伝えています。


ブログでも、報告していましたが、勤務4日目に悪い菌に身体を犯され、重症化。そのまま2週間の安静休暇へ・・・。

これは、自身でも意外だったので、施設には申し訳ない気持ちでした。


その後、復帰しましたが、今度は自身の親族の入院、そして死去。そのため、長期休暇をお願いし、結局実際に勤務したのは5日間だけ。


職員の方々に、丁寧に仕事について教えていただいていた最中だったので、この時点でも、さらに申し訳ない気持ちが・・・。



ただ、現実的には、この施設の支援方法や勤務体制、また支援内容には、疑問があったのは事実です。直接、管理職の方ともお話しし、問題点・改善点を(経験上から)伝えました。(何か上から目線かも・・・)


いわゆる、前回の投稿でも書いていた「TEACCH」プログラムの方法論です。


海外から、この方法が導入された当時は、様々な論議がされ、功罪も言われていました。その後、うまく活用している施設もあれば、活用方法を誤り、単なる利用者の見かけだけの支援になっている施設等、現在でも移行期になっていると思います。

現場の支援学校等でも、そこからさらに深い部分まで、議論され、徐々に違う方法に移行しつつあります。



やみくもに、この方法の研究をおろそかにして、表面的な部分だけを使っていても、決して利用者がよい方向性を得ているとは思えません。



私が、短期間でも、この施設でその方法を経験した感想は、応用が出来ていないことと、職員が十分に理解せずに活用する「怖さ」ですね。


この「方法」が、うまく活用出来れば、またその利用者の方に生涯人生、すべてにわたって対応できるならば、よい意味でいい効果が期待できると思います。


しかし、すべての利用者に対して、同様の方法が活用できるか?というと、大きな疑問しか生まれません。


どうしても、現場で活用している職員は、素人に近いところから始まっています。いかに、福祉系専門学校を出ていても、どこまで理解出来ているのかも疑問です。


私が、見たのは、この利用者は、どう見ても「TEACCH」プログラムで解決できるタイプじゃあないのに(他の方法・アプローチが重要)、こだわってそのまま活用しようとして、失敗している例です。非常に残念な感じでした。


利用者の障害の程度や内容を、十分に把握していないにも関わらず、安易にこの方法を(暗黙状態で)使用しているのも、大きな問題だと感じました。(職員は、「TEACCH」プログラムが万能だと思っているようです)


私が言うのは、この「TEACCH」プログラムが悪いのではなく、現場やその利用者に合った支援方法を取ることが必要で、このプログラムは奥が深いため、簡単な表面的(カードを使えば出来る的)な方法に陥ると、間違いを犯す可能性が高いということです。



確かに、個々の利用者に対して、個別の方法でアプローチする方法は、確実であり、方法論としては間違っていないと思います。

しかし、施設には当然、限界があり、支援する側も、全員最初からプロではありません。


その中で、最善の方法が何か?と問われれば、集団生活と個々の生活の充実、他者との共存、職員と利用者の関係、施設環境の問題等、様々な要素を考えていかねばならないですね。




結局、この施設でも、自身とっては中途半端な勤務しか出来ませんでした。


おそらく、精神的も肉体的にも違和感を感じながらの勤務だったため、このような結果になったのかも・・・と思っています。


GWを挟んだ時期だったこともあり、迷惑をかけた状態での復帰も心苦しい思いと、このまま続けても、いずれ精神的にも肉体的も崩壊するときがくる予感がありました。




親族の関係の、後処理が終われば、この業界(おそらく通所事業所)での復帰を考えています。一応、すでに事業に対して参加体制になっています。


様々な施設を経験し、それぞれに努力されている部分と、矛盾点をかかえている部分と、将来性を感じる部分、そうでない部分等、まだまだこの業界も奥が深いと感じました。


還暦を超えても、この業界との付き合いは続きそうです。



コメント
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