秋にもなりますと虫の声とともに巷から様々なスポーツの話題が聞えてまいりますが、海の向こうではNFLの試合前に大統領に抵抗して国歌を歌わない選手たちの話で持ち切り。さすが自由の国でございまして、あちらではコメディアンはこぞっておかしな大統領を笑いものにしています。
ところが一方、わー国にはいやなんともまったくとんでもない太鼓持ちもいたもんで。
ネトウヨ噺家
いやいやいや。アベ首相の話すようすを生放送で見て、いったい何をどうしたらこのような感想が出て来るのございましょうか。
中身はもちろん話し方もあまりにひどいから「オーラ」とでも言うしかなかったのでしょうかね。
この人はほぼ一貫して発言がネトウヨなんです。
これが噺家とは。
1人の男が歩いていました。
「なんだか腹が減って来たね。この辺にそば屋はないかな?」「お?『二八そば』か。あったあった」
ガラガラ
「おい、今何どきだい?」
「旦那、店に入っていきなり『何どきだい』はないでしょ。意味がわかりませんよ。一応午後6時ですけど」
「午後6時って、江戸時代じゃないのかよ」
「平成ですからね。旦那は江戸時代の人なんですか?でも普通、江戸時代の人は江戸時代なんて言葉使いませんけど」
「いいんだよ。正しい突っ込みするんじゃないよ」
「ええと、まずお席についてください」
「そうか。よっこいしょと。席を詰める時にはこうこぶし一つ分をだな」
「旦那。誰もいませんから詰めなくていいんですよ。で、そのこぶし一つ分て何です?」
「これかい?これは江戸しぐさと言って江戸時代にはみんなが守っていたマナーだ」
「話が過去形になってますけど、旦那は江戸時代の人じゃないんですか?」
「いいから。それよりメニュー」
「へい。おしながきです」
「なんか感じ悪い言い方だな。おれはマナーとかメニューとかハイカラなこと言ってるのにおしながきときたもんだ。
それはさておいて、何にしようかな。おぉ?何だいこのもりそばの値段は。9億(-8億)って」
「それはですね『安倍総理、安保法案通ってよかったです』と言うと8億値引きすることになってまして」
「なんだいそりゃ。だいたい1億だって高いだろ。誰がくうんだよ。ええ?」
「12億の土地もついて来るんですよ。とはいえ認可されなくて誰も食べてませんが」
「わかんないこと言ってんじゃないよ。あ、おいおい。こっちのかけそばは96億だと?」
「それは友達割引ですけどね」
「ほんとに意味がわからないね。だいたい二八そばなんだから一六文と相場が決まってるだろ」
「旦那、江戸時代じゃないんですから。だいたいここは二八じゃなくて『一八そば』ですよ」
「なんだと?お。なるほど見間違えたか。それじゃあ八文なのかい?」
「ですから旦那、江戸時代じゃないんで。一八は私の昔の名前なんですよ」
「なんでえ。紛らわしいな」
「旦那、江戸時代の人じゃないと紛らわしいなんて思いませんよ。それはおいといて、昔、幇間(たいこ)をやってたんですけどね。鰻屋でひどい目に会ってから幇間はすっぱりやめまして。今はこうしてそば屋を」
「なんだいその八代目桂文楽みたいな話は」
「それは江戸時代の人ですか」
「違うよ。それよりそばだ。お?なんだこのあべおろしってのは」
「おろしそばの一種です」
「そりゃわかるよ。あべってなんだよ」
「それ、まずいんですよ」
「なんでそんなもん置いてるんだよ」
「置かないとね、抗議の電話が来ちゃうんですよ」
「どんなやつからだい?」
「自称保守のネトウ・・なんとか言うやつら。うるさいんですよ。他にもね、ツイッターやブログで悪口書かれちゃうんですよ」
「ああ、最近そんなのが多いようだってね」
「なんかどっかに雇われてるらしいですよ」
「いやな世の中だね。巷の総会屋みたいなものかね」
「でもね、旦那。実はあべにおろしつけるととたんに美味くなるんですよ」
「なんだよ。それ先に言ってくれよ」
「アベソーリ―」
「・・おい、なんだそりゃ。オチのつもりかい?落ちてねえじゃねえか。だいたいまた何の芸も見せてないんだよ。ほらこうやってちゅるっと扇子でそばを食べる真似をするとか。おれがそういうことやってから落とせよ」
「アベソーリー」
「しつこいよ」
「あべそーりー」
「あべはやめろ」
おろしがよろしいようで。
まあ、桂でしたら今の時期ですと、米朝の亡者の戯れがぴったり過ぎて怖いですが、この前リンクしてますし。
ミュンシュも誕生日なので。
Brahms - Symphony#1 - C.Munch
そしてガーシュイン。
Gershwin - An American in Paris
バースタインのニューヨークフィルなのだ。
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