(1) 基本編(前置き)
まずは有名な Yellow Submarine から。(冒頭)
In the town where I was born
関係詞というのは、基本的に前の名詞を(そのあとの節で)修飾するというか説明する働きになっているわけです。
ここではwhereの前のtown という名詞をI was born という節で説明しているわけですね。
In the town は、もちろん「(その)町で」という意味です。
で、どういう町かというと、I was born 「私が生まれた(町)」なわけです。
だから、「私が生まれた町で」という簡単な意味なわけです。特に問題ないですね。
♪ ところで関係詞には関係代名詞と関係副詞があります。どちらも関係詞ですから、名詞をそのあとから修飾するという働きは同じです。
例えば、I have some books which P・K・Dick wrote.
「私は P・K・Dick が書いた本を何冊か持ってます」
というまことに謙虚かつ非現実的な表現ですが、この文の which は関係代名詞です。
そのあとの P・K・Dick wrote はその前の(some) books を説明しているわけです。
つまり「私は何冊か本を持ってるんだけど、どんな本かというとディックが書いた本なのよ」というわけです。
さて、そこで関係代名詞と関係副詞の違いは何か、これを説明しましょう。
英語では、副詞(句)の働きとして、時、場所などを表わすというのがあります。
I was born in the town. という文では in the town の部分、これが場所を表わす副詞句。(句というのは単語1個ではないということ)
(the) town だけなら名詞です。
In the town where I was born のwhereというのは、in the town のことなのだ。(わけわかめ?)
上の意味で where ではなくwhich を使うと
In the town in which I was born. もしくは、
In the town which I was born in. となるのです。
この場合は、 where = in which なのです。 つまりwhereには in が含まれているのです。
もちろん、in ~ だけが場所を表わすわけではなく at や on など場所を表わす時に使う前置詞はいくつかあります。
(2) さて本題です。
Fixing A Hole という曲。アルバム「サージェント ペパーズ・・・(長すぎる)」の5曲目にあります。
その冒頭
I'm fixing a hole where the rain gets in. という部分。
このwhere はもちろん関係副詞だ!
ようするに雨漏りがする穴をふさいでいるわけです。(ビートルズの癖に意外にボンビーだ)
しかし、ちょっと待て。「最後に in があるじゃん。だったらwhich にしろよ。いや、もしくは in をつけるな。」
と思うのが人情です。さあ、これはどういうことだ。 と私も一度は悩んだのでした。
さあ、ここで出てくるのが、わがLED ZEPPELIN 。(火星なら鉛でも飛べるぞ・・・うそ)
In Through The Outdoor という(地味な)アルバムがありました。
これは大きなヒントです。
雨漏りがするというのは、ただ「中に(入って)」というような意味の「in 」だけでは表わせないのだ。
雨は穴に入るだけではなくそこを「通り抜け」なければならない。おっ、through なのだ。
つまり、 I'm fixing a hole where the rain gets in. の where は through which のことだったのです!!
全然、間違ってないぞ、ビートルズ。
というわけで、三単現のSをちゃんと使わないくせに The Beatles じつは文法できるではないか!(当り前だけど)
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