御神前にお供えするにあたっては、米・酒・塩・水が欠かせないものと言われています。しかしやはり海の物・山の物と種々お供えしてこそお祭りである、という気が致します。
この鈴鹿明神社では『米』『酒』『餅』『乾物(海産物)』『野菜』『果物』『塩』『水』と一揃えお供えするのが習いになっていますが、明日の地鎮祭ではご依頼により『鯛(たい)』を用意することになりました。
麻で形を整えるのは“生きている(新鮮な)姿”を表すためです
“腐っても鯛”の諺がある通り、鯛は味・大きさ・吉祥を表す赤色から古くより縁起の良い魚と言われています。魚といっても色々ありますが、貝で言えば『鮑(あわび)』、川魚で言えば『鯉(こい)』、そして海魚で言えば『鯛』などがお供え物でも上等とされています。
(※ちなみに生の『イカ』『タコ』『鰻』『どじょう』などは“下魚”として遠慮する所もあるようです)
(※品目・品数に定めはありませんが、他に『穀物』『卵』『野鳥』『水鳥』『獣』『菓子』などがお供えされる事があります)
ただ生魚は外に持ち出すと鮮度が落ちてしまう心配があるので、普段は例大祭等の大きな祭事や、特別依頼がある時以外は乾物を使う事にしています。
立派なお供え物を用意することは祭事の中で最も重要なこととされていますが、明日は鯛に恥じることのないよう、心を込めてご奉仕したいと思います。