10月に入ったものの日中は日差しも強く汗ばむ陽気が続いております。
今月(神無月)のまことの道は、
゛世世の祖の 御蔭忘るな 代代の祖は 己が氏神 己が家のかみ゛
自分が生を授かるに至るまで、両親をはじめ多くの祖先がいた御蔭であるからこそ、特に大切にお祀りしなければならない、という日本人の古くからの祖先信仰の心を詠っているのがうかがえます。
この詩を詠った本居宣長は以下の二首も詠っております。
゛たなつもの 百の木草も 天照す 日の大神の 恵えてこそ゛
゛朝宵に もの食ふごとに 豊受の 神の恵みを 思へ世の人゛
前歌は食前感謝のうた、後歌は食後感謝のうたです。
「日の大神」とは皇大神宮(内宮)のご祭神 天照大御神
「豊受の神」とは豊受大神宮(外宮)のご祭神 豊受大御神
毎日食事ができているということ、生きていることは、伊勢神宮の神様のお恵みをいただいているということです。食欲の秋とも言いこれからの季節、旬のものが店頭に並び始めますが、「いただきます」・「ごちそうさま」と声に出し神様のお恵みに感謝をしてみてはいかがでしょうか。いつもの食事が特別なものになる事かと思います。