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【社説】教員評価の効果を高めるために(韓国)

2010-12-16 07:25:50 | 教育関連情報
韓国の老舗日刊紙、朝鮮日報日本語版の12月15日付けの社説を紹介します。

「韓国の教員評価はここまで進んでいるのか」と実感させられます。

-----以下引用------

 教育科学技術部(省に相当)が今年初めて実施した全国単位の教員評価で、1-5等級のうち、4等級(不十分)、5等級(非常に不十分)との評価を受けた1056人に対し、長期あるいは短期の研修を受けさせると発表した。4、5等級のうち、生徒満足度調査(5点満点)で2点未満だった136人は6カ月間、残る920人には60時間の研修を受けさせるというものだ。さらに、長期研修対象者が来年再び同対象者となった場合、授業から排除する方針だ。

 4、5等級の評価を受けた教師1056人は、評価対象者全体35万8000人のうち0.3%に当たる。全国に学校が約1万1000校あることから、10校に1人の割合だ。決して多いとはいえないが、教員社会の大きな刺激となるはずだ。教職に適応できない教師をえり分けることで、情熱と能力を備えた教師が尊敬を受け、権威が生かされる。

 問題は、不適切な教師に対する長期、短期研修の実行が、市・道の教育監(教育委員長に相当)に任されているという点だ。一部の教育庁では拒否反応を示している。不適切、不適応の教師を研修すら受けさせないまま放置するのは、児童・生徒たちが不利益を受けても構わないと言っているのと同じだ。形式的な研修を経た後、教室に戻すくらいなら、(研修を)しない方がましだ。救済不可能なごく一部の教師は教壇に立つことができないようにすることで、教員社会の雰囲気が変わるはずだ。

 教師たちが受ける評価には、教員評価以外にも勤務評定、成果金評価がある。全国教職員労働組合(全教組)によると、昇進に決定的な影響を及ぼす勤務評定でいい点数を受けようと、校長の運転手を務める、校長や校監(教頭に相当)に酒代を貢ぐ、正月など行事の際に贈り物をする-などの弊害が少なくないという。教員評価が内実を備え、勤務評価制度に代わるものとなれば、このような副作用はかなり改善されるだろう。

 今回、全羅北道では760校のうち103校が教員評価に参加しなかった。教育監が「教員評価は学校単位で自律的に行い、評価結果の活用も自律的に行うべき」という通達を出したためだ。教員評価が「教育監の勝手」による制度にならないようにするためには、国会が関連法案を通過させ、法制化すべきだ。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 記事入力 : 2010/12/15 11:21:13

--------引用終わり--------

日本でも教員評価が進んでいきますが、韓国とは方向性は異なります。

どうするのがよいのか、今のままではいけないのか、韓国の事例も参考にして、広く議論を進めたいものです。

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