北朝鮮も何人拉致したか把握していない(R6.2.15)
令和6年2月15日木曜日「荒木和博のショートメッセージ」第1392号。
「全ての拉致被害者」と言っても日本政府や警察はもちろん、北朝鮮当局ですら分かっていません。
北朝鮮は日本人を含め多くの外国人を拉致しています。
地続きであり休戦中の韓国人も多いです。
特に拉致被害者を日本に戻す場合、多くの身代金の類の金銭を要求できます。
ですから被害者がどこに住み、どんな事をしているか全て北朝鮮当局がリスト化していると思っていました。
しかし、そうではないのですね。
荒木さんによれば杜撰な管理の様で北朝鮮自身も把握できていないとの事。
因みに政府認定拉致被害者は17人。その内5人は22年前に帰国。
拉致の可能性を排除できない方は873名(2021年11月現在)
※日本政府は北朝鮮に対し認定の有無に関わらず全ての拉致被害者を一刻も早く帰国させるように、強く求めている。
また警察庁は拉致の可能性が排除できない行方不明者871人としています。
拉致の可能性を排除できない事案に係る方々|警察庁Webサイト (npa.go.jp)
政府発表と警察庁発表の人数が873人と871人と2人の違いがあります。
これはカウントの時期の違いでしょうが、こんな方もいます。⇩
「北による拉致の可能性」77年に消えた男性、国内で発見…自分が行方不明者とは知らず : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)
他にも事件に巻き込まれていた方もいました。
遺体で発見された方も。
特定失踪者、国内で遺体発見 | 千葉日報オンライン (chibanippo.co.jp)
この事は北朝鮮も朝鮮総連を通じて把握している筈です。
こうなると実際拉致された人は何人なのかわかりませんし、拉致と思っていた人がある日突然出てくる事もあり
北朝鮮にこの事を利用される事、反論の材料にされる事を警戒すべきでしょう。
つまり日本は何百人も拉致されたと騒いでいるが、日本国内にいたではないかと。
「拉致被害者全員を取り戻す」と日本政府も政治家も政府認定拉致被害者家族も言っています。
しかしそれは政府認定の被害者だけを指しているのでしょう。
「親世代で存命なのは横田早紀江さんと有本明弘さんの2人だけ」との言い方に違和感があります。
特定失踪者の親世代はまだ何人かいるのに、と。
でも政府認定被害者だけなら親世代は2人だけとの言い方に納得できます。
政府認定被害者と特定失踪者との間に壁を作っていいのでしょうか。
確たる証拠がないからとの理由で特定失踪者は見捨てられるのかと。
とは言え、何百人もの被害者を取り戻すのは並大抵ではありません。
何しろ日本も北朝鮮も拉致被害者のリストを持っていないのですから。
そうなると、北朝鮮の崩壊または体制が変わらなければ被害者全員が帰国は難しくなります。
つまり国境を越えて自由に往来できる国にならなければ被害者全員が祖国の土を踏む事が出来ません。
やはり荒木さんが常々仰っている様に北朝鮮が返すと言っている被害者を数人でもいいから取り戻すべきなのかもわかりません。
まずは北朝鮮が一時帰国にせよ名前が挙げている田中実さんと金田龍光さん。
この二人を取り戻す事を今は考えるべきなのでしょう。
とは言え、日本には待ち望んでいる家族はいないと言われている田中さん達。
寂しい帰国になりそうです。
しかし田中さんと金田さんの帰国が切っ掛けとなり、次々と帰国する人が増え、
より多くの日本人の帰国に結び付けてもらいたいです。
そして北朝鮮の体制が変わり、自由な往来が出来る日が一日も早く来ることを期待したいです。
それは日本人拉致被害者だけでなく、他国の拉致被害者、そして北朝鮮の一般人の幸せに繋げる事が出来ればと思います。