白隠禅師が用いた禅の公案を知る機会に恵まれました。与えられた公案は「両掌打って音声あり、隻手(せきしゅ)に何の音声かある」というもの。両掌は両手、隻手は片手。柏手のように両手を打てば音がでますが、片手では打つことができませんし、音も響きません。その片手の音をどう聞くのでしょう。
この公案は、別冊太陽への龍雲寺の細川晋輔師の寄稿によれば、臨済宗の専門道場では「初透関」と呼ばれ、最初にして最大の関門とされているようです。白隠禅師はこの「隻手音声」をという公案を証明できたものに「龍杖図」という入門許可証というべきものを書き与えました。これで終わりではなく、初心を忘れずもっと精進せいという意味も込められているようです。
私も参禅してこの公案をいただきました。本などの書き物を読めば、いろいろと解説が書かれていますが、今は白紙でこの公案の証明にチャレンジしようと思っています。公案を下さった老師は、坐禅三昧でいつもこの「隻手音声」のことを考え続ければ、自ずと答えは出るとおしゃっていました。
その前に白隠禅師の『白隠禅師坐禅和讃』の世界に浸らなければいけません。まずはそこから・・・。
「みんな、仏さま」の思いを感ずる必要があります。
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