人生悠遊

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鎌倉国宝館の見どころ

2015-10-09 13:04:34 | 日記
10月4日。鶴岡八幡宮の崇敬者大祭に出かけがてら、鎌倉国宝館を見学しました。
鎌倉国宝館は1923年(大正12年)に起きた関東大震災で鎌倉市は壊滅的被害を受け、数多くの文化財も失われたために、大事な文化財を保護しようと5年後の1928年(昭和3年)に建設されたものです。東大寺の正倉院の校倉造にならった本館は2000年に国の登録有形文化財に指定され、その優美な姿は鶴岡八幡宮の森に溶け込んでいます。ただ残念なのは、その存在が意外に知られていないこと。20年近く住んでいる私自身、今回が2度目の訪問でした。
この時期9月11日から10月18日までは、常設展に加え、「鶴岡八幡宮古神宝」も展示されており、1195年に源頼朝が東大寺から拝領した菩薩面、舞楽面など見ることが出来ました。
写真を撮ることはNGのため、文章だけで展示物を紹介します。
まず、入り口正面には、材木座にある辻薬師堂の薬師三尊と十二神将像が館内中央に展示されています。壁沿いに右回りに、浄智寺の阿弥陀如来立像、地蔵菩薩坐像(重文)。寿福寺の聖観音菩薩坐像。建長寺の千手観音菩薩坐像(重文)、伽藍神坐像(重文)。伝宗庵の地蔵菩薩坐像(重文)。円応寺の倶生神坐像(重文)、初江王坐像(重文)で、この2体は仏師幸有作(1251年)の運慶様式のもの、鬼卒立像(重文)、檀拏幢(重文)。浄智寺の韋駄天立像。円覚寺正統院の明岸正因坐像。宝戒寺の山王権現懸仏。建長寺の前机。椿文笈。壽福寺の地蔵菩薩立像(重文)。建長寺の須弥壇(重文)。円覚寺の前机。伝源頼朝像(複製)。鶴岡八幡宮の古神宝類である菩薩面・舞楽面(重文)、沃懸地杏葉螺鈿太刀など(国宝)、黒漆矢・朱漆弓(国宝)、籬菊螺鈿蒔絵硯箱(国宝)。壽福寺の喫茶養生記(重文)、銅製薬師如来坐像(重文)、十一面観音菩薩坐像(重文)などなど。結構、見応えがありました。

鎌倉市にある仏像では国宝は高徳院の阿弥陀如来坐像(大仏)だけですが、いつ地獄を見るか明日の命さえ分からない武家社会を反映してか、地蔵菩薩坐像や立像が数多く遺されています。仏像には、明日香・奈良時代の十一面観音、平安時代の阿弥陀如来や薬師如来など、その時代の治政者の思いが伝わってきます。どんな思いからこの仏像が遺されているのか考えながら鎌倉を散策するのもいいですね。
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