人生悠遊

写真付きで旅の記録、古都鎌倉の案内などを、周りの人の迷惑にならないように紹介していきます。

ポルトガルワインを試す --⑤コトヴィーア・モスカテルーー

2021-03-08 08:05:05 | グルメ

ポルトガルワインシリーズの第5回目。今回は白ワインのコトーヴィア・モスカテル(価格1650円税込)。産地は北部のヴィニーニョ・ヴェルデ地方のなかミーニョ地方。ミーニョ地方とはポルトガルでも北部、スペインとの国境に近いミーニョ川の流域地方のことです。醸造はキンタ・デ・パッソス。ボトル名のモスカテルは葡萄の品種名。

私自身はポルトガルは全くはじめてで土地勘がなく、カタログを見たり、ガイドブックを開いたりしてイメージを膨らませているのですが・・・。ローマ帝国の衰退後、西ゴートの時代を経て、8世紀にイスラムに支配され、11世紀にそのイスラム教徒から国土を取り戻したフランス貴族がいました。彼はその報酬としてドウロ川とその北のミーニョ川とに挟まれた地域を与えられ、その地名からポルトカリア伯爵と呼ばれました。また彼はフランスから葡萄の苗を持ちこみ、この地に植えました。そして彼の子アフォンソ・エンリケス(初代ポルトガル国王)が南部に進軍して現在の国土となり・・・。これで少しポルトガルの理解が進みました。隣国スペインというよりフランスとの関係が深い国のようです。

さて少しわき道に逸れましたが早速飲んでみましょう。カタログには、”華やかなアロマとしっかりドライな飲み口。モスカテルのアロマに圧倒されます。口に含むと辛口。余韻まで美味しく香り高い”と書いてあります。残念ながらワイン素人なので上手く表現する言葉がでてきませんが、ポルトガルワインの試飲5回目ですが何れもハズレなく、美味しくいただきました。次回はパッション・レゼルヴァ。すでに購入済です。

 

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禅語を愉しむ --便ち是れ人間の好時節ーー

2021-03-06 16:18:53 | 日記

『花園』という冊子の3月号を読んでいたら「便(すなわ)ち是れ人間の好時節」というタイトルのコラムがありました。静岡県平田寺の竹中住職が書いたものです。これは『無門関』の19則「平常是道」にでてきます。

趙州禅師と師の南泉禅師の問答。趙州禅師が南泉禅師に「如何なるか是れ道」と問えば、南泉禅師が「平常(びょうじょう)心是れ道」と答える問答です。さらに趙州禅師のつっこみがあるのですが、それは『無門関』を見ていただくとして、最後に無門の漢詩が載せられています。

 春有百花秋有月 夏有涼風冬有雪(春に百花有り、秋に月有り、夏に涼風有り、冬に雪有り)

 若無閑事挂心頭 便是人間好時節(つまらぬ事を心に掛けねば、年じゅうこの世は極楽である)

閑事とは、『広辞苑』によれば、急を要せぬ事。実生活に役に立たない事。無駄な事です。要は最近よく使われる不要不急な事ですね。つまらないことに囚われなければ、季節の愉しみをそのまま享受できる。これこそ人間の好時節というもの。それなのに雑事や閑事に心奪われて愉しみを逃しているのが私たちの日常であると、解説にありました。

我が身を振り返ってみますと、桜が咲けば名所に花見に出かけたい。繁華街に出て飲み歩きたい。大勢でカラオケに行き、格好よく歌いたい。美味しいフレンチも食べたい等々・・。よくよく考えてみれば周りの人がそうしているから自分もしたい。つまり閑事に心頭をかけているわけです。そうしないで日常を過ごすことも大切かもしれませんね。

写真は春一番が過ぎた日の夕暮れの富士山。日々富士の姿は変わりますが、富士山そのものはいつもそこにあります。閑事に囚われず、悠遊と日常を過ごしたいものです。特に緊急事態宣言が出されている間はなおさらです。

 

  

 

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はやぶさ2と『古事記』の世界

2021-03-01 09:22:48 | 日記

最近『はやぶさ2 最強ミッションの真実』(津田雄一著 NHK出版新書)を読みました。この本は2020年11月10日第1刷発行なので、当然ながら同年12月6日にりゅうぐうからカプセルが無事に地球に帰還したことはふれられていません。私も本の内容の読後感想文を書くつもりはありませんが、間違いなく日本人が誇れるミッションでした。コロナ禍の報道の陰に隠れ、日本の科学技術の素晴らしさがあまりPRされず、盛り上がりを欠いたのは残念でした。

前置きはともかく、はやぶさ2が小惑星りゅうぐうから持ってきた岩石について触れたいと思います。太陽系には地球などの惑星のほか、小天体と呼ばれる小惑星と彗星が太陽の周りを周回しています。そのなか地球から3億km離れたC型小惑星に行き、タッチダウンしてサンプルリターンするのが今回のミッション。なぜそうするのか?小惑星はS型(岩石質 Stony)とC型(炭素質 Carbonaceous)など形成されている岩石の違いで分類されます。C型小惑星には炭素が含まれた岩石や水質鉱物があると考えられています。仮説として、地球に水があり、生命の誕生したのは、りゅうぐうのようなC型小惑星が地球に衝突したことで、地球に有機物のもとになる炭素と生命が生きるために必要な水がもたらされたと考えているからです。この仮説の検証が今後の岩石の分析でされますが、楽しみですね。

さてこれからが妄想の世界。以前のブログで『古事記』に書かれている国造り神話について書きました。天地がはじめて開けたとき、神々の世界の高天原に最初にあらわれたのは別天つ神が五柱。すべてひとり神でした。しかしこの神々だけでは国造りは完成しません。そこで出現したのがイザナギとイザナミの二柱の神。この二神は天つ神から「この漂える国を修め理り固めなせ」といわれ最初に「おのごろ島」を造りました。私はこの最初のひとり神がS型の小惑星だと妄想しました。これだけでは水も生命も誕生しません。次のイザナギとイザナミの神がC型の小惑星。これで地球に有機物のもとの炭素と水質鉱物がもたらされ、水と生命が誕生したわけです。当然ながら『古事記』ではそんなことは考えていません。しかし『古事記』創作のもとになった華厳の世界観、世親の宇宙観、その起源となる古代インドの宇宙観で考えられていたとしたら・・・面白いですね。

コロナ禍で巣ごもり生活をしていますと妄想は膨らむばかりです。莫妄想、早く実地での仕事がしたいものです。

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