密室での出来事

エコー検査。
ついに私の圧力に負けて、予約の2時間も前に検査開始(本当は空いていた)。
「前に胆のうの横に何か影があると云われて」と云うと、「そうですか、大丈夫だと思いますよ」と優しい言葉。

グニュグニュしたゼリーを腹に塗られてセンサーをグイグイされて呼吸停止を繰り返す。微妙に痛いこともあるが、妙にくすぐったいこともある。

ただでさえ、薄暗い検査室の中。脇腹の弱い所を撫でられた時には「あっは～ん」と妙な声が出そうになるのをグッと押し殺す。
このことを技師さんに云うと、「密室の中で変なことは言わないで」と怒られた。

「お腹をプクッと膨らませるようにして息を止めて」と云われたので、
「いつもプクッと膨らんでいます」と余計なことを云ってしまう。
「肝臓、かなり脂っぽいですね」と仕返しされたのが悔しい。

脂肪肝で、少し肝機能が落ちてきているのだ。
フォアグラまではいかないが、世界三大珍味の一歩手前のレベルらしい。

今日は、グニュグニュを自分で拭き取ってと云われる。
骨折していた時は丁寧に拭き取ってくれたのに、今回は変なことを言ったので雑に扱われる。

診察まで時間があるので、一度外へ出て食事。
私の中では、市内ベスト3に入るラーメン店だ。


その後、病院へ戻り馴染みの院内理容室へ行って見ると「あら、タブタブさん、生きていたんだね」と云われてしまう。
最近、顔を出さないので どうしたのかと噂をしていたらしい。
「足の骨を折って2ケ月動けなくてさぁ」と説明すると、「そう云えば、●●さんと××さんが亡くなって」と詳しい説明。
一人は年上、一人は年下だ。二人とも肝臓が原因。年上の人は酒の飲み過ぎからの肝硬変。
ついでに消息不明のタブタブも死んだんじゃないのか となってしまったようだ。

横を多めにカットして、上を盛り上げると丸い顔が少しマトモに見えると云われたので、「この顎の下のタプタプは何とかならんか」と云ったら
「理容師の守備範囲外」と冷たく笑われた。