三輪そうめんを食べたい。日本最古と言われる「山の辺の道」を歩いてみたいと思いながらも時間的制約があるので実現しなかった。
車中泊は早朝に動きまわることができる利点はあるが 欠点は店や記念館などがまだ開いていないことだ。
色々な物を諦めて進むのには 慣れて来たとはいえ、後ろ髪はかなり引かれる。
早朝6時から道が狭いと聞いている吉野山に向かった。
桜の時期には少し早いので大丈夫だろうと云う気持ちもある。
一時 義経と弁慶が隠れ、南北朝時代には後醍醐天皇の宮にもなった吉野神宮へは案外早く着いた。
しかし早朝すぎて無人。御朱印も得られず参拝だけをして静かな境内を去った。
吉野の道はどんどん狭くなり対向車が 来てもすれ違えないほどになった。
その道を苦労して「役の行者」が開いたと伝わる世界遺産の金峯山寺蔵王堂(きんぶせんじざおうどう)へ行ったが仁王門は工事中。中へ入ることができず 吉野の山を走ったと云う事実だけを残して山を下った。
長谷寺は花の寺として有名らしいが、私の行った時はまだ時期的に早かったようだ。
この寺をもう一つ有名にしているのが長い長い登廊だ。これがカメラを持つ人の心をくすぐる。
そして清水寺のような舞台がある国宝の本堂はなかなか趣があるし古さも丁度良くてシャッターを押しまくった。
大きく入口を開けた建物があったので覗いてみたら「御客様用」と書かれたスリッパが沢山並んでいたので、私も入山料500円を払ったのだし御客様なのでズンズン中へ入りキョロキョロしていたら「どちら様?」と声が掛った。
「あの・・・・御客様です」と云ったもののGパンにカメラ持った薄汚れた「御客様」はとっとと建物から追い出された。
500円も払ったのに、御客様ではないの?
そしたらさぁ、「一般の方は入らないで下さい」とか書けば良いのに と思いながら御客様ではなかったGパンの観光客は山を下った。