窓から見える遠くの空き地に車が置かれている。
空き地と云っても、持ち主の息子さんが車置き場に使っている。
時々、その置かれている車が爆音を轟かせることがあるのだけれど、それも数秒で消えていく。
その車は今時 流行らない、まだこんなのに乗っている人がいるのかと思うようなシャコタンだ。
雪が降ったら亀さんのように腹がつかえて動けなくなりそうな程低い。
ボンネットの先端を尖らせ、何処に魅力を感じるのか分からない改造車。
持ち主は車関係の仕事をしているらしい若者で、気が付いたら今日2~3人が来ていて何やら作業をしている。
丁寧に車のウィンドゥに新聞紙を貼り付けたと思ったら車体の色を塗り変えている様子。
ルンバが気になるようで時々様子を窺っていたが「お父さん、立ちションしているみたい」と叫んだ。
(まさか)と思って覗いて見ると一人が背中を見せて立っていた。
空き地の両隣には家が建っているので立ちションはないだろうと思っていたら
その身体が上下にチョンチョンと揺れたので
「お母さん、大正解」と叫んだ私。