準絶滅危惧種のヒメカイウが咲いているとの情報があった。
一週間ほど前に行った釧路湿原西端にある温根内木道での目撃情報だ。
それじゃまぁ行って見ようかとルンバを誘った。
彼女は草ボウボウの山道とか未舗装路を歩くのは嫌いだが、木道は砂埃もたたずダニに襲われる心配が少ないのでワンコのように付いてくる。
前回から僅かしか時は流れていないのに木道脇の草は伸び、トンボが煩わしい程飛んでいる。
ビジターセンターへ寄ってみたら、ヒメカイウは既に見頃を過ぎ「そろそろ終わり」と書いてあった。例年より早いのは、やはり温暖化の影響だろうか。
それより怖いのは、ここにも熊の目撃情報があったことだ。
心強いのは私より足が遅い「餌」が同行していること(笑)。
熊に怯えながら木道を進んだら、後ろからその「餌」に呼び戻された。
ヒメカイウがあると云うのだ。
そうだ、目的はヒメカイウだった。もう少しで忘れるところだった。
水芭蕉に似ているが少し小さいので親近感がわく。
ニョキッとしている部分を握ってみたくなるけれど我慢した。
カキツバタやワタスゲもチラホラ。
何より嬉しいのはアオジの姿を捉えられたこと。
鳴き声はすれが姿を見せない鳥たちにいつも苦闘しているのだ。
どんどん歩いていたら急にルンバが戻ると云い出した。
ヒメカイウを見たので充分満足したと云うのだ。
「餌」は帰ってしまったが、独りぼっちで木道をせめて地平線の見える場所まではと思っていたのだけれど・・・・・無理。
急に怖くなり、もう一人の「餌」は慌ててユーターンした。