北海道でノンビリと

タブタブの何処かへ行こう を改題しました。
何処かへ行く機会も減ってきたので 北海道を楽しもうと思ったからです

愛が生まれた日

2024-02-07 18:15:32 | 日記
今日は、三か月に一度の泌尿器科検査日。

1年ほど前に胸部から腹部までのCTを撮った後は、採血と採尿だけだ。

受付を終えたら渡された番号札を持ち、処置室の看護師に番号を呼ばれたら番号札を見せ名前と生年月日を告げて確認するシステムだ。

耳を澄ませて私の番号が呼ばれるのを待ち、握りしめた私の番号が呼ばれた瞬間、小学生のように「ハイッ」と勢いよく立ち上がり番号札を見せた。

採血台に誘導されながら名前を云い、生年月日ではなく「蟹座です」なんてマジで間違えて「そうですね、確かに蟹座です」と失笑された。

後は検査結果が出るまで約一時間待ち。
採血も終わったので売店で卵パンと牛乳を買い、少し離れた椅子で朝食。

診察室前の椅子に移動し、自分の番号が表示されるのをジッと待つのだが、私より上の番号が表示される度に気弱になる。

もしかしたら、異常細胞が見つかって「手術ですね」なんて云われたら最悪だ。

時間が流れるに連れて増してくるドキドキ。

そして表示された番号を確認し、恐る恐る入室。
私の主治医、50歳は過ぎているが、なかなかのイケメンだ。
その上、万葉集にでも出てきそうな素敵な名前の札が胸に付けられている。

「宜しくお願いします」と云いながら先生の表情を読む。
困ったような顔をしていたらアウトと云う事だが、それがニコニコ顔で
「今回も大丈夫ですよ、手術から無事に8年が過ぎましたね」と告げられ、私は思わず号泣・・・・・するかと思ったけれど一滴も出ず「8年が過ぎましたか」と感慨深い気持ちが湧き起った。

死ぬのを覚悟してから過ぎた8年。
2回の再発で3回も手術を受けたベテラン患者は、泣くには老いたのかも知れない。

「私が出している処方薬はタブタブさんが通っている内科からでも貰えますけれど」と云う言葉に「もしかしたら、術後8年が過ぎたので私を見放すんじゃないですよね」と先生を脅す私。

私は先生が好きなのだ。会えなくなるのは寂しい。

8年前、ジェームスを優しく握られた時に愛が生まれたのかも知れない。