高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

銀杏のまな板  世界の双葉商店

2012年07月14日 04時56分29秒 | 職人仲間

松坂屋での「職人展」で、いつもお向かいさんになっているのが、福井県から来ている銀杏のまな板の河端さん。

Cimg9313 いろんな業者がまな板を持ってきているが、この河端さんの所は、銀杏に特化したお店である。
まな板には、銀杏の他に、ヒノキやヒバ、カヤ・・・・など、色々な種類の物があるが、この河端さんは、「銀杏以上の素材は無い」と、自信を持って言い切る。
「銀杏のまな板がある以上、他の物を持ってきても意味が無い。だって銀杏のまな板には敵わないんだから」と、

河端さんは、実演で頑なに、手カンナで削る。自動カンナを持ってきて、裏のバックヤードで、チュイ~ンと削っている業者も居るが、彼はお客様の持ってきた、すり減ったまな板を、その場で見事に削り出す。

見ていても、気持ちが良い。

この人は、恐らく腕相撲をさせたら、相当の強さであろう。

Cimg9321 名古屋場所でうろうろしている褌担ぎなど、物ともしない様な腕っぷしである。

毎日毎日、仕事で鍛え上げた力コブは大変な物だ。

河端さんのこだわりは、まな板のアフターケアーだ。多い日には、まな板の販売枚数より、削り直しの方が多いと云う。それもその筈、此処のまな板は、一回買ったら、何回でも無料で削り直しをしてくれるのだ。

「腕に自信あり!」

Cimg9315 見た目の無愛想な風貌とは裏腹に、優しい心使いをする人である。

最後に、河端さんに聞いてみた。

「手削りと機械削りと、どちらが綺麗に仕上がるの?」と聞くと、

「もちろん、機械削りだよ!」と、にっこり笑って答えた。

ナイス!な、答えでした。チャンチャン

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