高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

花かご 瑞穂

2013年02月15日 02時57分08秒 | 竹細工作業工程

花かごを製作中。
今回作っているのは、「瑞穂」という名の花かごです。
一品物でない場合は、ある程度、形や大きさが揃うように、木型を使って制作していきます。
この木型も、コンパネを使って、自分で制作したものです。

Cimg3071horz 木型を外すと、蛸の様な感じに見えます。
これに、口輪を加えて、折り返していきます。

次に、座りを良くするため、高台の取り付け、
Cimg3099 高台は、
竹を薄く薄く剥いだヒゴを捻りながら、篭に括りつけていきます。この部分を見ると、だいたいどれくらいの腕なのか?解りますよね。。。。

Cimg3098horz 底辺部分には、力竹が3本入ります。
篭の形が出来たら、今度は手の取り付けです。
手の骨組みに為る竹は、両サイドを、薄く4枚に剥ぎ分け、弾力を持たせ、篭に編みこんで、固定させていきます。手竹を2本と、その横に、添え竹を2本、その4本が、しっかりするように、巻竹で模様を付けて行きます。
最後に、装飾の差し竹を差し込んで、全体の表情を作って行きます。

こういった荒編みの篭が、一番教えにくいのです。感性だけで作っていくので、規則正しく、きちっと作りすぎてしまうと味がくなってしまう。作る人の感性がそのまま出てくるのです。
規則正しい網代編は、丁寧に、きちんと編みこんで行けば、誰でも同じ物が出来るのですが、荒編みは法則が無いので、伝えにくいのです。

この後、篭を本染めして、研ぎ出し、漆塗りという工程に入っていきます。

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