我々、竹職人は竹を割るところからが仕事の始まりです。
それ以前の、竹の育成や伐採はその他の、専門職の人がやっています。
竹の場合は、生命力が強いので、あまり植樹と云うことはしません。事前に生えている竹林の持ち主から、切子さんと呼ばれる人が、竹やぶに入り、伐採します。
竹を切り倒し、しばらく寝かせておきます。少し、軽くなってから、1束づつに括り、道路脇まで運び出します。
道路に近い竹やぶならば、比較的簡単に運び出すことができますが、道路まで遠いところだと、大変な重労働になります。
この切子さんの存続が、大変危ぶまれています。
山の中での地道な重労働、後継者が居ないのです。若い子に高い日当を出したとしても、こういった汚れ仕事をやろうという若者は居ないのです。
竹の場合は、昔から1束にする本数に決まりがあります。
4寸竹⇒12本 5寸竹⇒8本 6寸竹⇒6本 7寸竹⇒4本 8寸竹⇒3本
こんな具合に、束にされるのです。
こうやって、1束づつにして、道路脇まで運び出して、1束1000円前後の値段が付きます。
そこからは、製竹業者さんが、竹を集めてきて、油抜きの工程に入っていきます。
10メートルほどの大きな釜で、竹を煮込んで行きます。
10分ほど煮込んでいくと、竹の表面から油が噴き出してきます。これを雑巾で拭きとっていくのが、油抜きの作業です。
この時、沸騰したお湯の中に苛性ソーダを少量入れるのですが、その量は、長年の経験とカンによるものだそうです。
あまり入れすぎると、油抜きした後に、焼け跡が出てしまったり、シミができます。
反対に少なすぎると、拭き取る作業が大変になるのです。
つづく、
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