今日は、大峯奥駈道、山上ヶ岳より南は初めての釈迦ヶ岳(1,799m)に登りました。
かつては東の前鬼口から一泊しなければ辿り着けなかった釈迦ヶ岳。今は西の旭ダムから付けられた立派な林道を使い標高1,300mまで車で入れるようになりました。
朝寝坊して、6時過ぎには大阪を出たものの、ここは3時間はかかる奥深さ、到着は9時を過ぎていました。
それでも予報通り、快晴、無風で気分も盛り上がります。登山口にはトイレと駐車場があります(15台くらいでしょうか、今日はすでに一杯でした)。9:20スタート。
大峯山脈としては珍しく、緩やかな登りで尾根に出ます。さらに、笹原にダケカンバという珍しい取り合わせです。お陰で眺めは最高で、大峯奥駈道を囲む山々が果てしなく広がります。
釈迦ヶ岳山頂が見えて来ました。山頂がはっきり見えるというのも珍しい体験です。
山頂手前、千丈平の先には湧水がありました。この辺りはテント泊ができるようですが、場所的にニーズは無い様に思います。
山頂手前で大峯奥駈道に合流します。山頂まではすぐ。
山頂には高さ2mはあろうかという、釈迦如来像が安置されています。1924年に、岡田雅行さんと言う方が、三分割して担ぎ上げたと伝わります。どのような想いでこの難事をやり遂げたのでしょう?
第四十靡、と書かれています。靡(なびき)とは、拝所、行所を指し、大峯奥駈道には75箇所の靡があります。山頂で行を行うのですね。
一等三角点
錫杖
釈迦ヶ岳は大峯奥駈道のちょうど中間になります。南半分が脈々と連なります。
北は、左から八経ヶ岳、仏生ケ岳、孔雀岳と連なります。いずれも1,800mクラスが続きます。
孔雀岳手前の五百羅漢。
素晴らしいのは山の上だけではありません。麓の旭ダム周辺は紅葉が見頃でした。
Takは、薄く色づいた紅葉が好きですが、見事にピークを迎えた紅葉も素晴らしいと改めて思いました。
五條市にある神社のイチョウの巨木。素晴らしいです。
今年の大峯奥駈道はこれで終了です。この一年、奈良県の山々を巡りましたが、紀伊半島の山並みの奥深さと深く刻まれた谷に、感銘を受けました。紀伊半島は雨が多い。だから深く谷が刻まれている。それは時には大水害を引き起こし村を消滅させることもある。その分、治水、治山は徹底して行われて、谷の隅々、山の上まで手が入り管理されている。人間の営みは守られて、山林も守られている。これは、今に始まる話ではなく、神代の時代から続く紀伊半島の歴史なのでしょう。自然は時に猛威を振るいますが、人もできる限りの努力をして、共存を図ろうとする力を感じます。
古から続く、登山というよりは修験の歴史が随所に感じられる道を金剛杖など持って歩きたいです。
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