本日の高住神社の状況です。
◆曇り
◆-1℃
松の内も過ぎて、参拝者も少し落ち着き始めました。
今年は雪の量が少なくて暮らす人間には嬉しいものの、雪遊びに来る人には物足りないことでしょう(笑)
とはいうものの、顔なじみの方々がお参りに来てくださったりと、楽しい一日でしたね。
正月はこうした初顔合わせがあるから嬉しいものです。
・・・ですが、帰り道にちょっとしたアクシデントが。
カーブ道で前方から来た大型バスとはち合わせ。ブレーキを急に踏んでしまったところ、90度回転してスリップしてしまいました(汗
ヒヤッとした瞬間。
さすがにツルツル路面だと何が起こるかわかりませんね・・・。
私のようにヒヤリハットしないよう、安全運転をこころがけましょう。
本日の高住神社の状況です。
◆晴れのち曇り
◆-1℃
今日は人日。
“人の日”と書いて“じんじつ”と読みます。
古来中国では元日を鶏の日、2日を狗の日・・・として動物をあてがい、その動物を殺めぬよう大事にしたとされています。
そして七日目は「人の日」として刑罰を科さないなど人を重んじる日なのです。
この日は七種の野菜を食べる風習があり、それが日本に伝わって七草がゆになったとか。
と、いった話を昨年書いてみました。
●25/1/7のブログ [ http://blog.goo.ne.jp/takasumi-jinja/d/20130107 ]
今回は正月風物である「お雑煮」について書いてみようかなと。
雑煮といえば正月料理を代表する料理のひとつですが、全国津々浦々で食べられているのに関わらず、これほど地域差のある食べ物もめずらしいのでは。
関東型の角餅か関西型の丸餅か、醤油仕立てもしくは味噌仕立て、はたまた汁粉風と多種多様なかたちがあり、生まれ育った地域の雑煮が標準的な雑煮だと思っていた方も多いでしょう。
全国雑煮大図鑑より「福岡風雑煮」
所変われば品変わる、といったように、雑煮ひとつにしてもこれだけ地域性があらわれるのはなぜでしょうか。
正月料理は「ハレ」の食事とされています。ハレとは年中行事や祭事儀礼などの非日常状態を意味する言葉であり、日常を意味する「ケ」と対となる状況を意味します。
餅は「ハレ」の食べ物であり、特別なときにしか食べられないものでした。以前に鏡餅の話で書きましたが、稲霊が宿る食べ物、歳神様をみたまを表すものとして用いられてきたことに由来します。
雑煮が食べられるようになったのは室町時代の武家の風習からで、庶民はまだ高価だった餅の代用として里芋などを入れていたのですが、江戸時代になると水稲栽培が普及したのもあってか、庶民にも餅が手に入るようになり餅入り雑煮で正月を祝うようになったのです。
* * * * *
元々雑煮は「烹雑(ほうぞう)」または「煮雑(にまぜ)」といって様々な具材を煮た料理で、大晦日に土地で採れた山海の幸を神に供え、そのお下がりを食べたことの名残でした。
武家の宴会では酒の肴に雑煮が振舞われ、これを食べねば宴が始まらないことから縁起の良いものとして正月の祝い膳になったのです。
具材が験担ぎの意味合いを持つようになったのはこうした経緯からなのでしょう、丸餅は円満でありますようにと願いからで、その他の具についても以下の意味があります。
- カブ … 株を上げる
- 菜 … 名を上げる
- 人参・大根・かまぼこ … めでたい紅白
- 豆腐 … 白壁の土蔵が建つように
- 鶏 … 福をとりこむ
- ブリ … 出世魚
- カキ … 運をかき寄せる
- ハマグリ … 運が開く
- ワラビ … 笑いに通じる
丸餅にブリ、かつお菜、里芋といったものが入るのが博多雑煮ですが、出世魚のブリ、かつお菜というのは「勝つ」に通じる縁起の良いもの。里芋は親芋から子芋がポロポロできるように子孫繁栄。
それを栗の木で作った栗はい箸で食べる習わしが博多流。栗と栗とで「繰りあい」が良くなる=家計のやりくりがうまくいく、といった意味を持たせているそうです。
博多生まれでも育ちでもないので残念ながら食べたことがないのですが、地域の特色が出てなかなか面白い雑煮になっていますね。
あぁ、出汁はあご出しの醤油仕立てとなっていますから、海に面した魚食文化圏ならではなのでしょうか。
ちなみにかつお菜とは聞きなれない野菜だったのですが、伝統野菜だそうで博多雑煮になくてはならない食材だとか。こうした地域性が椀の中で再現されているのも雑煮の醍醐味かも知れません。
* * * * *
今回、雑煮について書いたのは、昨年12月に「和食:日本人の伝統的な食文化」としてユネスコの無形文化遺産に登録されたから。
南北に長く、明確な四季と豊かな自然に恵まれ、そこで育まれた「自然を尊ぶ」という日本人の気質に基づいた食に関する習わしが受け継ぐべき文化として認められたという訳なのです。
それにはどのような理由があるかといいますと、
- 多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
- 栄養バランスに優れた健康的な食生活
- 自然の美しさや季節の移ろいの表現
- 正月などの年中行事との密接な関わり
素材のみならず、季節感をあらわす飾り、器、伝統的な調理法など含め、四季折々の行事とそれに関わる伝統料理など、日本の食文化全体を見直してみると、改めて和食の持つ独自性が理解できます。
雑煮ひとつにしても、その小さな椀の中に地域の文化、郷土の素材、そして家庭の味、といったものがつまっているのでしょうね。
たかが雑煮、されど雑煮。
その味わいのように深い深いものが凝縮されているのです。
本日の高住神社の状況です。
◆晴れ
◆2℃
平成26年新春を寿ぎ、謹んでご祝詞を申し上げます。
旧年中は格別の御崇敬を賜り、厚く御礼申し上げます。
今年はとても暖かい元日を迎えることができました。
それも2℃も!ありましたから、とても過ごしやすかったです(笑)
それでも雪と氷の世界なのは変わらずだったのですが、例年に比べ参拝者も多いようで有難いことです。
今年はモチ米の奉納がいつもの倍あったものですから、お供えの鏡餅をついた余りを小餅にして参拝者に配ってみました。
後ろに控えているのはニューフェイスの仔牛像ちゃん。
仔牛はすくすくと成長し、座った姿から立ち上がるとして将来性に富むと験担ぎに奉納されたもの。
人手不足なので牛の手も借りてやろうとばかりに、餅配り役をしてもらっています。
大晦日から出してみましたが、150袋用意したところ元日の昼にはきっちり完売しました。
これも仔牛ちゃんのおかげ!?
新年早々縁起の良いスタートが切れたので今年もウマくいくような気がします。
しばらくは笹湯もふるまいますのでそちらもどうぞ。
本年も皆様にとって良き年となりますようお祈り申し上げます。(ペコリ)