高住神社公式ブログ

英彦山豊前坊高住神社の公式ブログです。

2月24日(土)の様子

2018年02月24日 11時31分22秒 | 日別天気・交通情報

本日の高住神社の状況です。

◆曇り

◆1℃~3℃

◆積雪量…15cm~

 

このブログのトップに載せている積雪情報は変化があったときに更新するようにしていますが、ここ2週間ちかくほとんど変化がありません。

激しい雪の日がない代わりに温もることもなく、0℃を境に溶けて冷えての繰り返しでアイスリンクになっています。

 

通行止めの役割をはたしてない通行止めバーから先はかなり激しい凍結路面。

実際に少し走らせてみましたが、スタッドレスタイヤでも滑ってしまうほど危険でした。

この先で事故が起きても救助者が「ミイラ取りがミイラになる」可能性が高いので、無理な峠越えはやめましょう。

 

神社境内もこの通り。

白いですが、雪ではなくもはや氷塊。

鋼のスコップですら歯が立たないので自然に融解するのを待つしかない状態です。

さすがにこれが続くとうんざりですね。

 

ここより北岳登山ルートはさらに激しい凍結ですので、登山時はアイゼン必須となっています。

柔らかい雪はなくなってしまいましたが、霧氷はまだチャンスがあるかも知れません。

用意周到準備万端安全確保で行ってらっしゃいませ。

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2月17日(土)の様子

2018年02月17日 10時37分21秒 | 日別天気・交通情報

本日の高住神社の状況です。

◆晴れ

◆-2℃

◆積雪量…15cm~

 

2/4にあげた記事(http://blog.goo.ne.jp/takasumi-jinja/e/2bb9a4d24718af2612532d930b5b4e3e)に登場する謎の御札ついて、添田町役場まちづくり課にメールで問い合わせたところ、ありがたいことに回答をいただきました。

 

①これは山伏のものなのか、どういった意味の呪い札か
②絵の意味
③文字の内容

といった質問に対しての回答です。

 

>さて、お問い合わせの件です。
>山伏文化財室の入口自動ドアに貼っているお札ですが、
>英彦山の山伏が配布していた泥棒除けの護符です。

>弓矢や6つの眼玉の絵柄は泥棒が入ってくることを追い払う
>意味があると思われます。

>また、「鬼呑所」とは鬼が泥棒を呑み込んでしまうことを
>意味していると思われます。

>以上、簡単ですが、分かる範囲で回答とさせていただきます。

 

なるほど、“泥棒除け”の護符だったのですね。

弓矢と6つの眼玉には、睨みを効かせ追い払う意味が込められ、下部にある鬼呑所は鬼が泥棒を呑みこむと、威嚇と警告を記した呪物のようです。

鬼の頭に角=「´」がないのは、仏法に帰依した鬼や人助けをする鬼を表しており、悪の存在としての鬼でなくなった故にツノが取れたということ。
本来、鬼には亡者・亡霊といった霊魂を意味する字義であり、手厚い供養を受け弔われた霊、善神としての鬼を表現するために「ツノのない鬼」が作られたようですが、役行者が前鬼後鬼を従えているように、修験道における鬼の存在は決して悪ではないようです。
英彦山般若窟(玉屋神社)に鬼神が祀られていることからも、護法善神としての鬼に盗賊を追い払ってもらおうという意味なのでしょう。

一般的に“お札”というと寺社で頒布している神名や諸尊名を記した札を含めるので、回答メールにもあるようにこの紙札は「護符」と呼んだほうが妥当と思われます。

『護符・守りの札』(発行:九重町教育委員会)によれば、山伏が檀家を廻るときに祈祷札や護符といったものを授けており、護符(霊符・呪符とも)とは奈良時代頃に伝わった道教の霊符を、陰陽師や僧、山岳修験者など宗教者・呪術師が取り入れ、加持祈祷の証として広めたのが発端とのこと。

この護符には漢字とも似て非なる文字が中央に連ね、呪術的な要素が濃く現れています。同書に似た護符があるもののやはり解読には至っていない様子(下写真)

発行社寺不明の護符(『護符・守りの札』より) 

 

弓と矢は武具であると同時に僻邪の効果を併せ持つ祓具でもあり、また無数の目も魔物が苦手とするとされ、絵解き般若心経のように字の読めない庶民でも解読できるようにという意味もあったのでしょうか。

泥棒の立場で考えると、怪しげな飛び道具と監視のマークが貼られていたら侵入に躊躇するでしょうね。

山伏文化財資料室の自動ドアに貼ってあったのは、護符の効能にかこつけた粋な趣向なのでしょう。

答えが出ると納得の内容でした。

 

一段落したとはいえ、前記事で気になっていた万葉仮名の解読などすべて判明したわけではありません。

新たな手がかりが見つかり次第、引き続き報告してゆきたいと思います。

添田町役場まちづくり課の方、ご協力ありがとうございました。

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2月14日(水)の様子

2018年02月14日 13時14分10秒 | 日別天気・交通情報

本日の高住神社の状況です。

◆晴れときどき曇り

◆0℃

◆積雪量…35cm~

 

今年に入って何度目かの大雪が過ぎ去りましたが、累積した雪の深さに辟易。

例年に比べ、とりわけ雪の多い年のように思います。

 

下の写真は月曜の様子。

大降りの雪でも遊びに来ている方が何組かいました。

 

参道と橋の段差が分からなくなるほど積もった雪。

屋根から落ちた雪がうず高く積み重なって固まってしまうと手のほどこしようがありません。

 

除雪車が往来中、青年の家から旧参道こと九州自然歩道を少し歩いてみました。

さすがにここを通る人は少ないようで、登山へ向かう一人分の足跡のみ。

種田山頭火の「すべってころんで山がひっそり」

詠んだ時期は違うのでしょうが、雪が音を吸い込んでいつも以上にひっそりと静かな森に。

 

幾人もの旅人が去来したこの参詣路。

こんな雪道だからこそ歩いてみたくなる風情でした。

 

 

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2月4日(日)の様子

2018年02月07日 14時54分12秒 | 日別天気・交通情報

本日の高住神社の状況です。

◆雪

◆-9℃

◆積雪量…25cm~

 

大雪なのに立春とはこれ如何に、といった英彦山。

昨日、スロープカー花駅に出向いたついでに、2Fにある山伏文化財室を見学してきました。

何度か足を運んだこの資料室ですが、新しい知識を得るたびに新しい気づきがあるので思い出したときには寄ることにしています。

 

 

さて、今回気になった展示物ですが、山伏の生業のひとつに占いがあり、筮竹(ぜいちく)を用いて占いをしていたそうです。

説明によれば、筮竹は長命な多年生植物の筮萩の茎を用い…と書いてあります。

筮萩と書いて「メドハギ」と読み、メドハギとは日本全国の痩せ地に生育する多年生草本で、茎は丈夫で木質化し、高級すだれなどにも利用されるとか。

英彦山はメドハギの特産地だったそうです。

“筮竹”と呼んでいるのに、竹ではなく草の茎を使っていたのですね。

 

下の写真は了乗坊所有の八卦図。

納屋物置吉也、門戸凶などと書かれている文字からすると、どうやら家相に関わる表のようです。

右から小雪大雪冬至…と続き、小寒大寒の次は艮鬼門となり立春ではない様子。

節分ネタで記事に載せたのに立春が飛ばされるとは…。

この表に算木や筮竹での結果を当てはめるのでしょうか、人々は山伏に地相家相、選日法など日常に関わる吉凶を尋ねていたようです。

(展示資料につき写真転載不可でお願いします) 

  

中世以降、山伏は民間祈祷師として活躍し、春夏秋の峰駈けの合間に檀家を廻っては、加持祈祷や御札を授け収入を得ていました。

 英彦山ではおなじみの御宝印(牛王宝印)。

 

熊野大峰山の陀羅尼助や木曽御嶽山の百草丸のように、英彦山にも山伏伝来の妙薬があり、その名を「不老園」と号していたそうです。


近世の山伏は民間祈祷師であるばかりでなく、人々にとっては頼りになる民間療法の専門家でもありました。つまり、病気を治すための加持祈祷を行うかたわら、薬草・薬石をそえることを忘れなかったのです。山伏たちは、本草学に関する知識を持ち、山中で薬草を採取あるいは栽培して、さまざまな薬をつくりました。つくった薬は年に一度の檀家廻の際に配って歩き、翌年檀家を訪ねた折にもしもその薬が呑まれていれば、代金を頂くといった具合でした。「入れ薬」のはじまりです。

(求菩提資料館HPより)

「不老園」は英彦山山伏総てが配布した薬と説明書きにあるように、統一化を計ることで英彦山ブランドの薬として販路拡大を狙ったのでしょうか。

不老とまるで仙丹のような名前の薬ですが、万能薬というくらい様々な効能があったようです。

しかし、明治の政策によってこうした民間医療薬に規制がかかり、また修験道廃止令などの煽りを受けて不老園は徐々に消滅していったようです。

調剤のレシピが発見されたり、もし旧家の納戸から丸薬が見つかったとかあれば配合を調べて再現できるのかなと思うのですが、調査することで薬学や植物学の新たな発見に繋がる可能性もなきにしもあらず。

英彦山で独自に作られた秘薬があったということでした。

 

 

最後にまじない札を。

自動ドアに貼られていた札ですが、一体何の御札でしょうか?

弓と矢、上中下と三方を睨む目、口だらけに角のない鬼の字。

なんとなく左右の万葉文字は読めなくもないのですが…

 

「駒は行く 我が行く方は 誰ぞ知る 繋ぎ留めたる 柏木の元」??

 

方除の御札かなと思うのですが、分かる方いらっしゃいましたら教えてください。

調べて答え合わせをそのうち載せたいと思っています。 

 

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2月6日(火)の様子

2018年02月06日 12時59分03秒 | 日別天気・交通情報

本日の高住神社の状況です。

◆激しい雪

◆-9℃

◆積雪量…40cm~

 

今年の寒波は稀に見る大寒波のようで、昨日から筑豊地方におびただしい雪をもたらしています。

地方ニュースやラジオの情報では、飯塚・田川を中心に雪のトラブルが発生している様子。

長引く寒波に市内でも氷柱が下がったようで、久しぶりに氷柱(つらら)を見たという声が。

田川弁で氷柱のことを「もがんこ」というそうで、年配の方でも知っている人が限られる、今は使われない古い言葉のようです。

耕運馬につけて水田の代かきに使う「馬鍬(まぐわ)」を農村ことばで「もうが」といい、氷柱がその形状に似ているからだということ。

そこまでの語源を知っている人はさらに少ないはず。

 

(馬鍬(もうが)と氷柱)

 

今と違い、馬鍬も氷柱も身近だった時代では「もがんこ」も馴染み深い言葉だったのでしょう。

こうしていつの間にか忘れ去られ、書物の中でしか生きられない言葉が少しずつ増えてゆくに違いありません。

 

 

話は変わって今日の豊前坊はというと、いつも以上に雪が深く、朝から大急ぎで除雪車が稼動しています。

世帯数こそ少ないとはいえ、英彦山の道々は住民にとっての大切な生活道路。

こうして英彦山の人々のために除雪車を通してくれるのは大変ありがたいことです。

田川土木事務所をはじめ、重機を動かしている作業員のみなさん、ありがとうございます。

除雪作業中は離合ができないために「通行止め」にしています。地域住民のためにもご理解ご協力お願いします。

 

昨日の踏み跡すらかき消されるほどの大雪。

しばらくは溶けそうにないですね。

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