本日の高住神社の状況です。
◆晴れ
◆11℃
十五日の月次祭用お供えに物産館に寄ると、めずらしいことにザクロが売っていたので買ってみました。
小さい頃街路樹になっていたのを食べた記憶があるのですが、赤く透明な粒は宝石のように魅力的で、さぞ甘かろうと口に含んでみると酸っぱかったという思い出があります。
フルーツというよりは、クワの実やヤマモモのような可食できる野生の果実という感覚。
好奇心の赴くまま何でも口に運んでしまう、子ども特有のアレですね。
しかしザクロについて調べてみると、東洋西洋ともに利用されてきた果実のようで、よく知られた鬼子母神の仏教説話だけでなく、神話に登場することからも古くから知られていたようです。
巷の店頭では見ないわりに、世界では意外とポピュラーな食材だったのですね。
不規則に裂けた果皮からのぞく粒状の実。
奇怪な形状と血を想起させるカラーに、常世の果実と思えない神秘さを感じたのも分かる気がします。
西洋では受胎・多産・豊穣など出生や実りにまつわるシンボリック的なイメージがあるようです。
日本に渡来したのは平安期頃のようで、食用薬用のほか、果皮で銅鏡を磨けば曇り止めになるといった用途があったようです。
種ごと含んで果汁を吸うように食べるのですが、宝石のようで美しく気品のある果物です。
見かけたら試し気分でどうぞ。