竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

触れたれば拳で返す鶏頭花   たけし

2014-10-19 | 
触れたれば拳で返す鶏頭花   たけし




竹とんぼ14回句会だより」Vol.7
この句会では最高得点句には短冊を認めて
3ヶ月句会席上に掲示されるというルールが存在する
今回は表題句がその該当となった
作者(筆者)にとっては14回ではじめての経験 なんとも気恥ずかしい


表題句については作者の自句自解がある

鶏頭の花の俳句はたくさんある
いくつか読んでみたがなかなかうまくいかない
思い切って手のひらで包もうとしてみた
なんとその感触の頑なな抵抗のような
拳で拒絶を主張していた
一瞬で手をはなした


温め酒おおむねたいら我が年譜

酒をたくさん飲むことはあまりないが
家でのひとり酒は好きである
宴席での酒は酒を楽しむのが目的ではない
商売をしている時の酒に酔うことはできないものだ
気温が低くなってくると燗した日本酒が良い
あまり熱くない温めの酒が好みだ
ゆっくりと「クサヤ」んど噛みながら
辿ってきた旅路をふりかえる
過ぎてみればあの山川が「おおむねたいら」
悪くない

陽をつつtむ桜紅葉や退院日

友人が退院した
今年中に退院したい といっていたが
本人や家族の思いよりも医学の進歩は早かったようだ
鼓室形成術 というみ鼓膜を移植する施術だったが
紅葉の時期を待たずに退院できた
紅葉はさくらが一番早いそうだ
だから桜もみじはさびしくない
陽をたくさんその葉につつんで柔らかく染まっている

老どちの哄笑ばかり秋うらら

秋うらら
平日の秋の公園にはお年寄りの声がひびく
うららかとはいうものの空クハ冷たく気温は低い
春のうららかな日差しには赤ちゃんを抱いた母親もみえるが
秋麗にはお年寄りばかりの元気がめだる
その声は高らかで明るく聞こえるが涸れている
ここで「老いだち」と時間をつぶす他に居場所がない
笑い声も枯葉の音に消されそうだ