石田波郷の春の句10句を鑑賞(8)
釣堀に水輪あふれぬ花の雨

澎湃と富士の前山芽ぶくなり
水底にある水草や西行忌
ひとつ咲く酒中花はわが恋椿
病経てやや気弱にて椿市
臀並べたる女流らよ金鳳華
枝重りして咲ける椿や実朝忌
田螺和彼我死にゆきし者ばかり
彼岸の日朴の幹にも傷多し
三鬼忌の雹の水輪の大粒に
10句の中で表題句を採った釣堀に水輪あふれぬ花の雨

澎湃と富士の前山芽ぶくなり
水底にある水草や西行忌
ひとつ咲く酒中花はわが恋椿
病経てやや気弱にて椿市
臀並べたる女流らよ金鳳華
枝重りして咲ける椿や実朝忌
田螺和彼我死にゆきし者ばかり
彼岸の日朴の幹にも傷多し
三鬼忌の雹の水輪の大粒に
療養中の苦悩の句の多い中で
この句にはほっとさせられる
波郷自身も
この時はいっとき病を忘れていた
花の雨がなんとも良い
読者はどれを選句しますか
できればコメントを添えて選してくださいませんじか(丈士)