石田波郷の春の句10句を鑑賞(10)
梅の香や吸う前に息は深く吐け
春の雪点滴注射ゆるやかに
アネモネのむらさき面会謝絶中
立春より仰臥ひたぶるにつづけける
生き得たりいくたびも降る春の雪
箸通ふ春の人参仰臥食
白粥のこの頃うまし梅の花
草餅や石田氏水分摂取量
病む手もて腕撫でをり遊蝶花
芽苞散る白粥まじるものもなし
梅の香や吸う前に息は深く吐け
春の雪点滴注射ゆるやかに
アネモネのむらさき面会謝絶中
立春より仰臥ひたぶるにつづけける
生き得たりいくたびも降る春の雪
箸通ふ春の人参仰臥食
白粥のこの頃うまし梅の花
草餅や石田氏水分摂取量
病む手もて腕撫でをり遊蝶花
芽苞散る白粥まじるものもなし
10句の中で表題句を採った
ほとんどが療養生活の句の「なかで
掲句は療養者でなくも実感できるものだ
しかしながらやはり結核療養中の波郷にとっての
梅香は格別の味わいだったのだと分かってくる
読者はどれを選句しますか
できればコメントを添えて選してくださいませんじか(丈士)
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