ジーンズに腰骨入るる薄暑かな 恩田侑布子
軽装での外出の季節である
まだ暑さもここち良いほどで
かすかに汗ばむのも悪くない
洗いざらしのジーンズに脚を伸ばし腰骨を収める
素足に感じるこの感触がたまらない
臀部を収め腰骨が収まったところでのなんという安堵感
ちょっとした嬉しみに共感を覚える
(小林たけし)
【薄暑】 はくしょ
◇「薄暑光」
初夏の頃の少し暑さを感じるくらいの気候をいう。東京辺りでは5月末ともなると気温は25℃を超え、やや汗ばむ陽気となる。
例句 作者
ドストエフスキーな人とゐて薄暑 村瀬誠道
三枚におろされている薄暑かな 橋閒石
二人来て一人去りゆく薄暑かな 山口木浦木
介護セミナー母の肩抱くかに薄暑 倉本岬
入口は即ち出口駅薄暑 近藤阿佐
包より匂う果物夕薄暑 山本美紗
単線の時刻表繰る夕薄暑 久行保徳
夕薄暑これから壺がやさしくなる 中村武男
ドストエフスキーな人とゐて薄暑 村瀬誠道
三枚におろされている薄暑かな 橋閒石
二人来て一人去りゆく薄暑かな 山口木浦木
介護セミナー母の肩抱くかに薄暑 倉本岬
入口は即ち出口駅薄暑 近藤阿佐
包より匂う果物夕薄暑 山本美紗
単線の時刻表繰る夕薄暑 久行保徳
夕薄暑これから壺がやさしくなる 中村武男
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