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竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

みんな夢拾って捨てる桜貝 鷲田環

2020-04-07 | 今日の季語


みんな夢拾って捨てる桜貝 鷲田環

来し方に捨てたたくさんの夢
涙して捨てた夢
新しい夢の誘惑
その夢を追いかけるのも人生か
捨てても湧き上がる夢への渇望
「さくら貝」拾いはするがいずれは捨てる
(小林たけし)


【桜貝】 さくらがい(・・ガヒ)
◇「花貝」 ◇「紅貝」
ニッコウガイ科の二枚貝。貝殻は薄くやや長方形、淡紅色で美しく、殻長約3センチ。日本各地の内湾に産し、貝細工などに使われる。古くより和歌に詠まれて、詩歌と馴染みの深い貝である。貝類は春を産卵とするものが多く、そのときが美味なので春の季題となっているが、桜貝の場合は食用でなく、色彩が桜の花の色をしていて、春らしいので、昔から春の季に定められた。


さくら貝ひと粒海を負うかたち 五島瑛巳
ひく波の跡美しや桜貝 松本たかし
ポケットに片道切符と桜貝 山本節子(水明・天街)
引出しの中にも渚桜貝 小檜山繁子
桜貝たましい渇き透き通る 藤原泰
桜貝大和島根のあるかぎり 川崎展宏
桜貝引潮のこゑ遠きかな ひろがきくに枝
桜貝拾ふからだのメロディに 柏柳明子
桜貝拾ふ体のやはらかき 中田尚子

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