柿若葉カミさんと地図買いに出て 坪内稔典
心地よい風にふと見上げると
見事に大きな柿の木に葉がいっぱい風に揺れている
作者は奥様にきっと大きな声で呼びかける
少し外へ出ないか
ひそかに吟行地の地図を求める考えなのだが
まだ妻には言っていない
何故かひとりでの旅は言い出しにくい
それでも気持ちはもう旅立っている
初夏の気持ちの華やぎがよく分かる
(小林たけし)
【柿若葉】 かきわかば
萌黄色の柿の若葉は、樹々の新緑の中でもひときわ美しく人目を引く。どこでも見られる木なので、日常の中で初夏の爽やかさを感じ取ることができる。
例句 作者
いつの世の首切り地蔵や柿若葉 中井之夫
今日あたり手相の変わる柿若葉 安西篤
曳航の波立ち豊か柿若葉 橋本直
村全戸妙法蓮華柿若葉 佐藤眞隆
柿若葉ちいさな夢を後押しす 中山玉樹
柿若葉どの葉も小さな傷をもつ 奥山和子
柿若葉まぶしいものがまだあった 望月富子
柿若葉多忙を口実となすな 藤田湘子
柿若葉母の遺愛のお針箱 川村伊津子
柿若葉泣く子は背ナに縄電車 藤井サカエ
柿若葉重なりもして透くみどり 富安風生
いつの世の首切り地蔵や柿若葉 中井之夫
今日あたり手相の変わる柿若葉 安西篤
曳航の波立ち豊か柿若葉 橋本直
村全戸妙法蓮華柿若葉 佐藤眞隆
柿若葉ちいさな夢を後押しす 中山玉樹
柿若葉どの葉も小さな傷をもつ 奥山和子
柿若葉まぶしいものがまだあった 望月富子
柿若葉多忙を口実となすな 藤田湘子
柿若葉母の遺愛のお針箱 川村伊津子
柿若葉泣く子は背ナに縄電車 藤井サカエ
柿若葉重なりもして透くみどり 富安風生
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