名古屋フィルハーモニー交響楽団第500回定期演奏会を聴きに行く。
会場は愛知芸術劇場コンサートホール。
指揮は小泉和裕さん
年度がかわったせいか、コロナにもみんなある程度慣れたせいか、お客さん結構入っている。
500回記念ということで、来場した人もいるかもしれないと思った。
最初に演奏されたのは
モーツァルト 交響曲第41番ハ長調 K.551 ジュピター
モーツァルトは音の数が少ない分 ちょっと乱れたりすると目立ってしまうこともある。
もわっとした感じの演奏にならなければいいけれど、とほんの少しだけ心配していた。
しかし、第一楽章 小泉さんが腕をまっすぐしたに振り下ろし オーケストラから力強い音がでてきたとき ああ これは大丈夫と思った。
冒頭 打楽器的なモチーフで始まるこの曲。
この打楽器的なモチーフは楽章の中で何度も出てくる。
あるときは 柔らかく ある時は力強くそのモチーフがでてきて、ああ、出てくるたび変化している と思った。
旋律が滑らかなところでは コントラバスなど低音の弦が力強くそして柔らかい音を出しているなと思った。
流麗というよりは引き締まってストイックという印象を受けた。
第二楽章は 弦が旋律を奏で 管楽器がパッという感じでそれを受ける。
これを二回繰り返して楽章が始まる。
その部分の弦と管の呼びかけあいが美しく決まったと思った。
そのことは覚えているけれど そのほかのことは忘れてしまった。
しかし、第二楽章もいいなと思った。
第三楽章もちょっと抑え気味かなと思ったけれど かなり良かった。
第四楽章は 疾走していく感じで いい感じと思った。
弦楽器がこまかい音符を速く奏でていくところも 鮮やかとまでは言えなくても スーッと疾走していく感じで、いいなと思った。
全体として、日本のオーケストラで聴いたモーツァルトの交響曲の演奏の中では、かなりいい部類と思った。
あと、この曲はクラリネットがない。
ステージを見たら、通常クラリネットがある位置に ホルンが来ていたので、ちょっと見栄えが僕には新鮮に見えたし、クラリネットがなくてもこれだけ豊かに木管が聴こえるんだなと思えたことは やはり 生演奏を聴く醍醐味だった。
あと生で聴くと この曲の木管の響きってスピリチュアルなんだなと感じる。
それも 僕にとっては一つの収穫だった。
500回記念ということで みんな 演奏にひときわ気合が入ってると思った。
20分の休憩をはさんで次に演奏されたのが
リヒャルトシュトラウスの「アルプス交響曲」作品64
冒頭 えらいドライな音が出ているなあ 大丈夫だろうかと思った。
ところが 途中でオーケストラがだんだんクレッシェンドしていくと それにつれて急に霧が晴れたように音があかるく鮮やかになっていったので ああ 最初ドライだったのは 次に来る鮮やかさを引き立たせるためだったんだなと思った。
大きい音楽と言えば たとえば 僕が今 家で聴くのはブルックナーが中心になっている。
ブルックナーの場合だと、彼がベートーヴェンの5番と9番に特に傾倒していたという話からも分かるように、かなり一定のリズム感の中での動きという印象がある。
同じ大きい音楽でもリヒャルトシュトラウスの場合は おどけたように音楽が進むこともあるし ソロ楽器がすすり泣くように奏でるところもある、もちろん大音響になるところも。
その 音楽の多様性に生演奏を聴くと驚いてしまう。
これは 家でラジカセを寝転んで聴いていてもわからないことなので、、、。
そして、リヒャルトシュトラウスは極めて多様性に富む 大きい音楽を作ったという意味で、とても独創的、独自の世界を作り出した大作曲家なんだなという思いを新たにする。
ただ、50分の演奏時間で 楽章の切れ目が交響曲のようにはっきりとはないせいか 途中で集中力が切れて 眠くなった場面もあった。
あと、僕が音楽に集中できていなかったせいもあると思うけれど、フォルテになるところで、音楽が盛り上がっているというよりは ちょっと音がでかくて うるさい と思う場面があった。
盛り上がっていると感じるか うるさいと 感じるかは本当にその時々の感じ方次第だなと思った。
途中で 僕は目が近視なのでよく見えなかった部分もあるけれど、パーカッションの方がブリキの鐘のようななんともいえない コロコロというような響きの音の出る楽器を奏でる場面があった。
その時に 小泉和裕さん そういえば 岐阜県で農場を営んでいらっしゃるんだな と演奏に関係あるのかないのかわからないようなことを想像してしまった。
曲が終盤になったときオルガンの音が聴こえたので 目を凝らすと ステージ背後のパイプオルガンのところに奏者の方が座っておられた。
オルガンの音はやはりいいなと思った。
500回記念の定期演奏会ということで 聴く人も演奏する人も気合の入った演奏会だったと思う。
帰りは 錦通りを名古屋駅まで歩いた。
みんな春で おしゃれをしているなと思った。
名古屋を歩くのも少しだけ慣れたような気がする。
■あさいちばんはやいのは
童謡「あさいちばんはやいのは」をカラオケDAMの音源で歌いICレコーダーで簡易に録音しました。
聴いていただければ幸いです。
この歌は子供のころ「おかあさんといっしょ」という番組で歌のおねえさんが歌っていて、僕が大好きな歌でした。
あさいちばんはやいのは パン屋のおじさん のあと パララランラ ランラ ランラという楽器音が入り そこも大好きで一緒に口三味線で歌っていました。
今も子供のころからの癖で つい口三味線が出てしまいます。
↓「あさいちばんはやいのは」をカラオケDAMの音源で歌いました。