携帯ショップへ
女の子が対応してくれた。
中国語のなまりがある。
日本語のコミュニケーションは十分にできるけれどなまりでたぶん中国からの子なんだなと思う。
ずっと ソファのところまでその子は何度も足を運んでくれた。
ソファの向かい側に 若い男の子のお客さんがやってきたりしてなんとなく落ち着かない。
僕は そのチャイナ風の女の子に「向こうのカウンターで対応してもらうことはできますか」と言った。
「できます」とチャイナ風の女の子は言って僕をカウンターのところに案内してくれた。
カウンター越しに向かい合うと彼女は言った。
「こちらは椅子が固いです。 向こうのソファは柔らかいから。
腰に手を当ててたから 柔らかい方がいいと思って」と彼女は言った。
そんな僕の仕草を見ていたのか?素知らぬ顔して、、、。
僕が腰に手を当てるのは、身体感覚からくるクセで別に腰が痛いわけではない。
それに柔らかい椅子よりも僕はむしろ固い椅子の方が好きなくらいだ。
でも そこまで言ったら彼女に申し訳ないと思って
「腰に手を当てるのは単なるクセです 別に腰が痛いわけではないです」とだけ彼女に言った。
すると彼女は少し不満そうな顔になった。
いやあ これはちょっとまずいなあと思って
「(ソファにしたのは)僕に気を使ってくれたんですか?」と僕は言った。
「そうです」と彼女は言った。
「それはどうも」と僕は言った。
そのやりとりで彼女の機嫌が少し直ったようには見えた。
途中で現金を支払う場面があった。
「いや、今 僕 現金ありません。近くのコンビニまで歩いて行っておろしてきます。
コンビニまでなら、車出すより歩いて往復した方が早いし」と僕は言った。
「では、その間に私 書類書いときます。 気を付けて行ってきてください」と彼女は言った。
「はい」と僕は言って コンビニまで歩いて行った。
戻ってきて 一通りの手続きが終わった。
「じゃあ 僕 これで帰ります」と僕は言った。
「雨が降ってきましたので どうぞお気を付けて。またわからないことがあったらいつでも来てください」と彼女は言った。
「はい」と僕。
いやあ、ちょっと純日本の女のことは微妙にノリが違うけれど、何と親切な子。
やっぱり 中国はいいのかなあ と思ってしまう。
たまたま彼女がそういう人だったのか。
それはわからないけれど。
それはともかく いちにち いちにち 無事に過ぎますように それを第一に願っていきたい。