ケンのブログ

日々の雑感や日記

時は流れて

2021年11月17日 | 日記
ここ何日か、家具などの搬入のために、引越し業者の人や、家具の配送の方、それに電気工事などの方に家に入って頂く機会があった。


ちょっとある意味驚くことがある。

来る業者さんすべて、終わったあと、「家の傷のチェックをしてください」とおっしゃる。

それで僕は一応、家をぐるっと回って「傷はないです大丈夫です」と言う。

すると、「ここに傷がないことを確認したサインをしてください」とおっしゃる。

もちろん素直にサインをする。

まるで、レンタカーを借りるときの傷のチェックみたいな状況になっている。

一つの業者さんだけそうならば、たまたまその業者さんがそのやりかたなのだろうと思うけれど、複数の業者さんすべてそうだと、もう今はそういう世の中のシステムなのかなと思ってしまう。

要するに、家具などの搬入で家に傷がついたというクレームに業者さんが悩んでいるからこういうシステムができるのだと思う。

岐阜は田舎なので家具屋の店員の方もある意味バカ正直で「家具の搬入で家に傷がついた場合、それなりの対応はしますが、壁を全部塗り替えろとかそういうのには対応できませんのであらかじめご了承ください」と言っておられた。

これは、あくまでボク個人の考えなのだけれど、家の傷って、別に業者に家具を搬入してもらわなくても普通に生活していればどんどん増えていく。

それは、窓ガラスが割れたとか、生活に不都合が生じるほどの傷が生じたのならば、それなりの弁償は求めるかもしれない。確か民法では、故意または過失により他人に損害を与えたものは弁償の義務を追うということだったと思う。

しかし、ちょっと擦り傷とか言ってもそれが損害なのかどうかもわからない、というのが僕の考えで、その程度の傷にまでつべこべ言っていたらきりがないようにも思う。

ここまで、業者の方が傷のチェックに力を注ぐのはよほどその手のクレームが多いのだろなと思う。

かつて、やたら学校の先生にクレームを付ける人の呼び名としてモンスターピアレントという言葉が流行したけれど、今はそれがもっと一般化してモンスターカスタマーということになっているのだろうか。

ある業者の方は僕の家に入ってくるなり早々、「お客様、ここに傷があります」とおっしゃった。

僕はろくに傷を見もしないで「はい、新しい家ではありませんので傷はあります」と答えた。

心のなかでは 人の家に入ってきていきなり、「ここに傷がある」って言うなんて失礼にもほどがあると思った。

まあ、それは口に出さなかったけれど。

それで、ここに傷があると言った人が特に悪い感じの人かと言うとそうでもなく、割と素朴な感じのお兄さんだった。

要するに、傷のクレームがあったらあかんという意識が強すぎて、自分が発見した傷は早めに言っとかな、という意識が強すぎるからそういう発言が出てしまうのだと思う。

昔はこんなんじゃなかったというと歳をとった証拠かもしれない。

しかし、世の中が色々経営統合とかリストラの過程を経て、システマチックになってくる流れの中で、こういう、お客はすぐにクレームをつける、逆に会社はクレームをつけるスキを、お客にを与えないというある意味殺伐とした状況になってきたような気がする。

あるお兄さんは、あまり長いことお客の家にいると、失敗の可能性も増えるから、もうさっさとやって、さっさと書類にもサインしてもらって、さっさと帰るという感じでおられる様子だった。

僕も、お兄さんがそういうシステムの中でやっておられることは理解しているつもりだったので、それはそれでいいと思っていた。

別に仕事を手抜きしておられるわけではなくさっさとやってしまいたいと思っておられるだけの様子だったので、もたもたして長居されるよりこちらも都合がいいし、、、。


ところがお兄さん、急いでいたためだと思うのだけれど、エアコンの室外機の上に、工具の入ったポーチを忘れていかれた。

それで、お兄さんの会社の事務所に工具を忘れていかれたことを電話でお伝えした。

昔だったらこういうとき「それは電話いただきましてありがとうございました」というのが一般的な反応だったと思う。

ところが今は「それはご迷惑をおかけして申し訳ありません、近くにいる者が直ちに取りに参ります」という反応になってしまっている。

そして、その言葉どおり30分も経たないうちに近くの配送ルートにおられた別の社員の方が工具を取りに来られた。

きっと工具を忘れられた本人は配送ルートに乗ってとおいところに行ってしまったか、その日の配送のノルマをこなさなければならないので忘れ物を取りに来る余裕もないということなのだと思う。

僕は、電話では「本日中に取りに来てくださることを希望します、やはり早くお返ししたほうが気が楽になるので、しかし、もし今日が無理なら 後日私の方からゆうパックなどでお送りすることも考えています」と言った。

しかし、きっと後日ゆうパックで郵送となると、また郵便代はどちらが負担するかなどということで話しがややこしくなるのだと思う。

忘れ物などで、困った場合にはそのあたりは多少どんぶり勘定でもいいような気がするのだけれど、、、。(個人の考えです)

まあ、そういうシステムのおかげで早く取りに来てくれてよかったけれど、面倒なことにならなくて、、、。

でもなんだかちょっとわびしい時代だなとは思う、、、。

チャップリンのモダンタイムスは工場のベルトコンベアーで作業をしていて、神経がおかしくなってしまう、しょぼい工員をチャップリンが演じていたけれど、今は、もう工場という特定の場所ではなく社会全体がシステムという名のベルトコンベアーになってしまっているのだろか。

そうは思いたくないけど、、、。

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今日は全国紙を買ったらこんなことが書いてある。

“”国会議員に支払われる文通費(月額100万円)をめぐり10月31日に初当選した議員に10月分の満額が支給された問題が波紋を広げている、日本維新の会は、国民の理解が得られないとして10月分を寄付する方針を表明した。維新は日割り支給とする法改正を目指しており政府与党も対応を迫られそうだ。

注 10月31日当選だから10月はたったの一日で一ヶ月分の文通費が支払われることになる。“”



これって、10月分の寄付するのはいいことなのだと思いたい。経費の節減にもなし、、、。

しかし、「10月分は寄付したんやから、日割り計算の審議に応じろ」 と圧力をかけているように思えなくもない。

そして、維新の代表の人は土建屋の親方みたいな顔をして、寄付したお金は困った人への慈善のためにと言っておられる。

「身を切る改革」ってこういうことなのか。

名古屋のノリは時として生ぬるいこともあると感じるけれど、大阪のノリはややもすると厳しいこともあるなあと思う。

日割り計算にした結果、事務方の公務員の残業が増えたり、逆に人件費がかさんだということにならないことを祈りたい。

それはともかく いちにち いちにち 無事にすごせますように それを第一に願っていきたい。