夏椿
青い青い空が朝から広がっています。
白い雲も、山すそで形を変えていきます。
ギラギラと太陽が照りつけます。
今年の夏は気合が入っています。
一生懸命に、それこそ一生懸命に「夏」をやっています。
頑張ったかいがあって、今日はとうとう記録が出ました。
大分では、39度を観測したとか。
さすが、オリンピック前です。
まあ、まあ、夏さん、張り切りすぎては、身がもちませんよ~と、夕立です。
焦げ付きそうな町全体に打ち水をしたよう。
いっきにクールダウンしました。
夕立のおかげで、天然の涼しさを久しぶりに感じる事ができました。
先週の日曜日は、団地の夏祭りでした。
わたし、おでんの見張りを1時間頼まれました。
午後2時から3時まで。
夕方になれば、団地中の老若男女でにぎわう公園も、この時間はまだ誰もいません。
いるのは、離れたところで、夜のステージを飾るバンドの方が数人で、音合わせをしています。
後は、おでんの見張りを頼まれたもう一人の男性。
テントの下で、5つの大鍋の中で、ぐつぐつと味を含んでいるおでん。
時々、ふたをあけ、だし汁をまわしかけます。
シーンとした昼下がりの公園。
セミの声。
時折吹いてくる風が、ガスコンロの炎を揺らします。
何となく、何となく、あの事件を思い出します。
ぼ~としていたら、見張りを頼まれたもう一人の男性が
「あ、2~3分、外しますけど、お願いしていいですかね?」
な、な、なんと?
わたしがここに一人になるってこと?
「あ、だめ!
わたしをひとりにしないで。
あなた、どこにも行かないで。
どうか、どうか、わたしのそばにいて~。
おねがい!!!」
な~んて言えるわけもなく
「あ、いいですよ」
何事もなく、今年の夏の団地のお祭りも無事に終ったのでした。
今日の私の小さな幸せ
今日の幸せは、何といっても「夕立」ですね。