横綱白鵬が引退するという。記録だけ見れば相撲史に残る不世出の力士だが、いろいろと批判されることも多かったのが残念。下の頃から注目し、彼が大関から横綱に上がる頃は、かなり熱心に応援していたことを懐かしく思い出す。
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2006.1.7.
NHKで新大関になった琴欧州のドキュメンタリーをやっていた。力士になった切っ掛けは貧しい家庭、親孝行と聞くと、大昔の栃錦や若乃花の逸話を思い出す。今の日本ではなかなか考えられない。ハングリー精神のある彼らが強くなるのは当たり前で、かつての小錦、曙、武蔵丸といったハワイ勢がそうだったし、今の朝青龍たちモンゴル勢もそうだろう。
ただ最近の曙のみじめさを見るにつけ、引退後の彼らに冷たい相撲協会のことを思うと朝青龍や琴欧州も今だけなのかとやるせない気もする。個人的には白鵬にも頑張ってもらいたいのだが。
2006.3.27.あっぱれ白鵬
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大相撲春場所が幕を閉じた。結果だけ言えば横綱朝青龍の優勝だが、徐々に下位力士たちとの差が縮まっているのは明らか。中でも大関昇進を決めた白鵬はケガさえしなければやがては朝青龍を超える逸材だと思う。
また足のケガを抱えながら皆勤した琴欧州、来場所に綱とりの望みをつないだ栃東、引退危機の角番を脱した魁皇や若の里のもうひと花、小兵安馬のさらなる真っ向勝負への期待など来場所も面白くなりそうだ。
2006.5.23.鵬都時代到来か
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大相撲五月場所で新大関の白鵬が優勝。どこか大鵬や貴乃花をほうふつとさせる大器だけにさっさと横綱になって朝青龍に対抗してほしい。さて、今後もし白鵬と把瑠都が並びたったら「鵬都時代」とでも呼ぶのだろうか。それにしても以前のハワイ勢といい、今のモンゴルやヨーロッパ勢といい、彼らの日本語の上達ぶりや一生懸命な姿には頭が下がる。もはや国技云々を言うなかれ。大相撲がメジャーリーグのようになったらそれはそれで楽しいではないか。
2006.9.25.秋場所千秋楽
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相撲を生で見るのは小学生の時以来だからかれこれ35年ぶり。当時はまだ蔵前国技館で、時の横綱は大鵬、玉の海、北の富士。それ以降はもっぱらテレビ観戦だったので、栃錦=先々代春日野親方を中心に、借金ゼロで建てられたという両国国技館には今回初めて入った。多目的ホールのはしりとしてはなかなか立派で弁当や焼き鳥も美味。
席は2階のイス席で、ここからでも十分見られるのだが、十両土俵入りまでは砂かぶりで観戦。イメージよりも土俵が小さく感じられるが、スポーツやコンサートはやはり生がいいとあらためて思う。ただ全体的に淡白な相撲が多いのが難点か。実は今回の目当ては白鵬の綱取りだったのだが、残念ながらふり出しに戻ってしまった。ただ結びの一番の朝青龍戦を見ているとやはり大器だと感じさせる。これにめげずに出直してほしい。
これらは今から15年前の記事。大器だとは思ったが、まさかこれほどの大横綱になるとは予想外だった。ただ、せっかく理想的な四つ相撲を体現していたのに、晩年に見せた、まるでプロレスのウエスタンラリアットのようなかちあげや、ビンタのような張り手はあまりにも見苦しかった。
彼は、大鵬さんの優勝回数を破ったあたりからどこかおかしくなった気がする。それは目標を失い、勝つことに固執するしかなくなったからだったのか。いずれにせよ、あれだけの記録を残しながら、引退に際して、素直にご苦労さんでしたと言わせない雰囲気を作ってしまったのはとても残念だ。