田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『雪の花 -ともに在りて-』

2025-01-11 11:35:22 | 新作映画を見てみた

『雪の花 -ともに在りて-』(2024.10.16.松竹試写室)(2025.1.7.完成披露試写会.丸の内ピカデリー2)

 江戸時代末期、有効な治療法がなく多くの人の命を奪ってきた痘瘡(天然痘)。福井藩の町医者・笠原良策(松坂桃李)は、痘瘡に有効な「種痘(予防接種)」という予防法が異国から伝わったことを知り、京都の蘭方医・日野鼎哉(役所広司)に教えを請い、私財を投げ打って必要な種痘の苗を福井に持ち込む。

 だが、天然痘のうみをあえて体内に植え込むという種痘の普及には、さまざまな困難が立ちはだかる。それでも良策は、妻の千穂(芳根京子)に支えられながら疫病と闘い続ける。

 『雨あがる』(00)『蜩ノ記』(14)『散り椿』(18・脚本)『峠 最後のサムライ』(22)などで、時代劇を通して人間の美しい在り方を描いてきた小泉堯史監督が、吉村昭の小説『雪の花』を映画化。

 今回は、多くの人々を疫病から救った実在の町医者の姿を描いているため、どうしてもコロナを意識したものとしてとらえられがちだが、小泉監督が「コロナを意識していないわけではないが、どちらかと言えば笠原良策という人物に引かれて撮った。歴史と伝統を大切に、医者として病に対峙し、いかに生きるか。その生き方を問う作品」と語るように、無名だが類いまれな人物だった笠原良策を世に知らしめたいという思いが強かったのだろう。

 そして、その結果として「時代劇、要するに歴史といっても人間の営みは現代と全く同じ。その時代に生きている人たちが今の自分たちにつながる」ところが大きいのだ。
 
 面白いのは、鼎哉と良策の師弟関係や良策の行動などに、小泉監督の師匠・黒澤明監督の小石川養生所を舞台にした『赤ひげ』(65)をほうふつとさせるシーンがあるところ。また、原作は吉村昭なのに、妻の千穂の人物像などに山本周五郎的なものを感じさせるところが小泉監督の真骨頂だ。

 良策と妻の千穂をはじめ、登場人物が皆いい人なのは出来過ぎの感もあるが、「爽やかな気持ちになって劇場を後にしてもらえたらうれしい」という小泉監督の言葉通りの映画にはなっていると思う。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『サンセット・サンライズ』

2025-01-10 21:03:49 | 新作映画を見てみた

『サンセット・サンライズ』(2024.12.18.ワーナー試写室)

 新型コロナウイルスのパンデミックにより日本中がロックダウンや活動自粛に追い込まれた2020年。東京の大企業に勤める釣り好きの西尾晋作(菅田将暉)はリモートワークをきっかけに、南三陸に見つけた4LDKで家賃6万円の物件に“お試し移住”することに。

 仕事の合間には海に通って釣り三昧の日々を過ごす晋作だったが、地元住民たちはよそ者の彼のことが気になって仕方ない。晋作は一癖も二癖もある住民たちとの交流に戸惑いながらも、持ち前のポジティブな性格と行動力で次第に人々の中に溶け込んでいくが…。

 岸善幸監督が脚本家・宮藤官九郎とタッグを組み、楡周平の同名小説を映画化したヒューマンコメディ。町のマドンナ的存在で晋作の移住先の大家でもある関野百香を井上真央が演じるほか、中村雅俊、三宅健、池脇千鶴、小日向文世らが共演。

 宮城県出身のクドカンは、昨年「不適切にもほどがある!」「季節のない街」「新宿野戦病院」といったテレビドラマで、自身の震災やコロナへの思いを癖のある人物たちに仮託して脚本を書いたが、この映画の脚本も同一線上にあると言ってもいいだろう。そのテーマは喪失と再生だ。

 この映画では、今振り返れば、失笑することもあるコロナ禍での規制、リモートによる在宅勤務に加えて、震災が残した傷、地方の過疎化による空き家などの社会問題をユーモアとペーソスを交えて描いている。菅田の個性が光り、宮城県女川町出身の中村がいい味を出している。

 もう一つの見どころは、南三陸のグルメの数々。「孤独のグルメ」の松重豊同様、菅田のあまりにもいい食べっぷりに目を奪われる。これも立派な南三陸のアピールだ。

 惜しむらくは、全体がいささか長くなったこととギャグにくどさがあった点。三谷幸喜同様、クドカンも本来は舞台やテレビドラマの人なので、映画になるとちょっとテンポや間が悪くなるところがある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『室町無頼』

2025-01-10 12:28:06 | 新作映画を見てみた

『室町無頼』(2024.12.13.東映試写室)

 1461年、応仁の乱前夜の京。人々は大飢饉と疫病に襲われ、人身売買や奴隷労働も横行していた。だが、時の将軍・足利義政(中村蒼)は享楽にふけっていた。そんな中、己の腕と才覚だけで乱世を生きる自由人の蓮田兵衛(大泉洋)はひそかに倒幕と世直しを画策し、立ち上がる時を狙っていた。

 一方、天涯孤独で夢も希望もない日々を過ごしていた才蔵(長尾謙杜)は、兵衛に武術の才能を見いだされて鍛えられ、彼の手下となる。やがて兵衛のもとに集った無頼たちは、巨大な権力に向けて暴動を仕掛ける。そんな彼らの前に、兵衛のかつての悪友・骨皮道賢(堤真一)率いる幕府軍が立ちはだかる。

 日本史上で初めて武士階級として一揆を起こした蓮田兵衛の知られざる戦いをドラマチックに描く、垣根涼介の時代小説を映画化した戦国アクション。監督・脚本は入江悠。

 昨年『碁盤斬り』『十一人の賊軍』が公開された白石和彌監督に続いて、入江監督も時代劇に参戦。この映画のユニークなところは、あまり時代劇映画の舞台にはならない室町時代を背景にし、実在したが無名の男を主人公としたため、自由度が高くなった点にある。それ故、アクションや設定にマカロニウエスタンや香港の武侠映画の要素を取り入れながら、独自の世界を構築している。大泉も長尾もみごとな殺陣を見せる。

 上記2作の白石監督と、『雪の花 -ともに在りて-』の小泉堯史監督にインタビューした際に、時代劇の魅力について尋ねると、どちらも「時代劇の魅力は自由なところで、そこに現代性を持たせることもできる」と語ってくれたが、この映画の入江監督に尋ねても同じような答えが返ってくるのではないかという気がした。

 その一方、『十一人の賊軍』とこの映画の製作・配給はかつて時代劇を量産し黄金時代を築いた東映で、『侍タイムスリッパー』にも協力している。そう考えると、これらの映画は“ニュー時代劇”ではあるが、ちゃんと伝統も継承しながら作られていることが分かる。こうして様々な形で時代劇が復活し、どんどん元気になっていくのはうれしい限りだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』

2025-01-08 21:52:47 | 新作映画を見てみた

『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』(2025.1.8.オンライン試写)

 1970年代。気弱で繊細な若き実業家ドナルド・トランプ(セバスチャン・スタン)の父が営む不動産会社が政府に訴えられ破産寸前に追い込まれていた。

 そんな中、トランプは政財界の実力者が集まる高級クラブで、悪名高き弁護士のロイ・コーン(ジェレミー・ストロング)と出会う。勝つためには手段を選ばない冷酷な男として知られるコーンは意外にもトランプを気に入り、顧問弁護士となる。

 コーンによって服装から生き方まで洗練された男に仕立て上げられたトランプは数々の大事業を成功させるが、やがてコーンの想像を遥かに超える“怪物”へと変貌していく。

 米大統領に再選されたトランプの若き日を描く。監督はアリ・アッバシ。この映画の原題は「アプレンティス=徒弟」。つまりトランプはコーンの徒弟だったということ。何しろ初対面のときにコーンはトランプを「哀れな坊や」と呼ぶのだ。

 そしてコーンは、「アメリカの精神は資本主義、強権、真実、正義」「アメリカが一番」と豪語し、勝利のための三つのルールとして、その1「攻撃」、その2「全否定。非を認めない」、その3「どれだけ劣勢に立たされても勝利を主張する。決して負けを認めない」をトランプに伝授する。

 これらは前回の大統領時のトランプの政策や行動、そして今回の大統領選の姿勢とあまりにも通じていて驚くが、何よりトランプがよくこの映画の公開を許したものだと別の意味で感心させられたし、トランプを演じたスタンがだんだんと似てくるところにも驚かされた。

 70年代の荒れたニューヨークの再現に加えて、「ロック・ユア・ベイビー」(ジョージ・マクレー)や「誘惑のブギー」(バカラ)といった懐メロが流れ、アンディ・ウォーホール、メディア王ルパート・マードック、ニューヨーク・ヤンキースの名物オーナー・ジョージ・スタインブレナー、エド・コッチニューヨーク市長らに扮した俳優が姿を見せるのも面白かった。

 それにしても、まるで大統領就任式の日に合わせたかのような日本公開はいささかでき過ぎの感がある。

 蛇足だが、『グレムリン2 新・種・誕・生』(90)ではトランプをモデルにした“ダニエル・クランプ”が登場し、『ホームアローン2』(92)にはトランプ本人が顔を出す。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『シンペイ 歌こそすべて』

2025-01-07 15:09:33 | 新作映画を見てみた

『シンペイ 歌こそすべて』(2024.10.22.TCC試写室)

 明治末、信州から上京し、東京音楽学校(現・東京藝術大学音楽学部)に入学した中山晋平(中村橋之助)は、ピアノは上達しなかったが、幸田先生(酒井美紀)に演奏以外の才能を見いだされ、どうにか卒業する。

 やがて演出家の島村抱月(緒形直人)から「芸術は大衆の支持を離れてはならない」という教えを受けた晋平は、作曲家として「カチューシャの唄」「ゴンドラの唄」「船頭小唄」「東京音頭」といった流行歌から、「シャボン玉」「てるてる坊主」といった童謡まで、さまざまなジャンルの曲を手がけるようになる。自分の音楽を理解してくれる敏子(志田未来)と結婚し、2人の養子を迎えて幸せに暮らす晋平だったが…。

 明治、大正・昭和を生き、約2000曲を残した作曲家・中山晋平の生涯を描いた伝記ドラマ。本作が映画初出演、初主演となる歌舞伎俳優の中村橋之助が18歳から65歳までの晋平を演じた。監督は『ハチ公物語』(87)、野口英世を描いた『遠き落日』(92)『宮澤賢治 その愛』(96)など、ユニークな伝記映画を得意とする神山征二郎。

 中山晋平は、作った曲は今も有名なのに、彼自身についてはほとんど忘れられているという不思議な人。欧米では、昨年公開された『ボレロ 永遠の旋律』(24)のモーリス・ラベルように、往年の作曲家の人生を描いた映画は少なくないが、日本ではあまり作られていない。その意味では、多少類型的になったところはあるが、こうした映画が作られたことは晋平ファンの一人としては喜ばしい。

 名曲誕生のエピソードに加えて、晋平と絡む、島村抱月(緒形直人)、西條八十(渡辺大)、野口雨情(三浦貴大)らの人物描写も面白い。


『生きる』の「ゴンドラの唄」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/40189563ee0d3f6f439ee429953ba184

熱海梅園、中山晋平記念館
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/7e51f84f28f222f3152849918a2262ed

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『劇映画 孤独のグルメ』

2025-01-05 11:20:26 | 新作映画を見てみた

『劇映画 孤独のグルメ』(2024.12.19.東宝試写室)

 輸入雑貨の貿易商・井之頭五郎(松重豊)は、かつての恋人の娘・千秋(杏)からの依頼を受けてフランスへ向かう。 パリに到着した五郎はいつものように空腹を満たし、依頼者である千秋の祖父・一郎(塩見三省)のもとを訪れる。

 五島列島出身の一郎は、子どもの頃に飲んだスープをもう一度飲みたいと願っており、五郎にそのレシピと食材を探してほしいと依頼する。わずかなヒントを頼りに、究極のスープを求めてフランス、韓国、長崎、東京を駆け巡る五郎だったが、行く先々でさまざまな人物や事件に遭遇することになる。

 原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる同名漫画を実写ドラマ化した「孤独のグルメ」シリーズの劇場版。松重が自ら監督を務めた。韓国領の島で暮らす志穂(内田有紀)、スープ探しを手伝うことになる中川(磯村勇斗)、ラーメン店店主(オダギリジョー)、五郎の同業者・滝山(村田雄浩)、韓国入国審査官(ユ・ジェミョン)らが登場する。

 最近の年末年始は、このドラマのスペシャルと再放送を見て過ごすことが多いが、今年もそうだった。大まかに言えば、ただおじさんが食べ歩きをして独白するだけのドラマなのになぜか続けて見てしまう。もちろんその最たる理由は、うまそうな料理と松重の食べっぷりの良さにあるのだが、全体に流れる緩い雰囲気やBGMに癒やしの効果があるような気もする。ただし、このドラマや映画は空腹の時に見てはいけない。

 今回は映画版ということでちょっと心配したが、フランスや韓国にもロケをしてドラマ版とは一味違う広がりを感じさせながらそつなくまとめていたので一安心。ポン・ジュノに監督を依頼したが断られ、松重自身が監督をしたというのも笑える。

 料理や食べることを題材にした映画で言えば、自分には同時期に公開された『グランメゾン・パリ』よりもこちらの方が性に合っているとつくづく思った。


「孤独のグルメ」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/1219cd30dcb0ff995c0863c3f6b81906

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『映画 サラリーマン金太郎【暁】編』『映画 サラリーマン金太郎【魁】編』

2025-01-05 10:24:31 | 新作映画を見てみた

『映画 サラリーマン金太郎【暁】編』(2024.11.30.オンライン試写)

 元暴走族のリーダーでマグロ漁師からサラリーマンの世界に飛び込んだ不屈の男・矢島金太郎(鈴木伸之)が、持ち前の度胸や腕っぷしの強さを武器に令和の社会で大暴れする姿を描く。

 これまでも高橋克典や永井大の主演で映像化されてきた、本宮ひろ志の漫画『サラリーマン金太郎』を前後編2部作として新たに映画化。下山天が監督を務め、テレビドラマ「GTO」シリーズの田中眞一が脚本を手がけた。

 金太郎のライバル鷹司を城田優、金太郎の最大の理解者である大和建設会長・大和守之助を榎木孝明、金太郎と敵対する2代目社長・大島を橋本じゅん、専務の黒川を尾美としのり、金太郎に好意を寄せる高級クラブのママ・美鈴を石田ニコル、半グレグループのリーダー・李秀麗を文音、金太郎を会社で支える社員の一美を影山優佳、物語の鍵を握る老女・加代を浅野温子が演じる。

 昨年話題となった宮藤官九郎脚本のドラマ「不適切にもほどがある!」は、やれハラスメントだコンプライアンスだと何かとやかましく生きづらい今の世の中を皮肉った感があったが、久しぶりに復活したこの映画にも同種のものを感じる。

 時代遅れと笑わば笑えといったところだが、こうしたものが次々に出てくる背景には、今の本音を隠してうわべだけ上品になったように見せかける風潮への不満があるのだろう。ドラマ「バントマン」に続いて、鈴木伸之が熱血男を演じているところが面白かった。


『映画 サラリーマン金太郎【魁】編』

 大和建設に入社した矢島金太郎(鈴木伸之)は、初の本格的な仕事として、九州の地熱発電所のプロジェクトを任される。意気揚々と仕事場に赴く金太郎だったが、下請け会社の工事ボイコットや地元住民の発電所建設反対運動など、多くの困難に見舞われる。そんな中、けがの療養で世話になった温泉宿を手伝うようになった金太郎は、これまで見えてこなかった町の人々の思いや、隠されたさまざまな事情に気付いていく。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『MR. JIMMY ミスター・ジミー レッド・ツェッペリンに全てを捧げた男』

2025-01-05 09:55:58 | 新作映画を見てみた

『MR. JIMMY ミスター・ジミー レッド・ツェッペリンに全てを捧げた男』(2024.11.17.オンライン試写)

 新潟県十日町で育った桜井昭夫は高校時代にレッド・ツェッペリンのレコードと出会い、ジミー・ペイジのギタープレーのとりことなる。やがて上京した桜井は、昼は着物のセールスマンとして働き、夜はペイジのギターテクニックと人格を身につけた「ジミー桜井」として活動。35年間にわたって、東京の小さなクラブでレッド・ツェッペリンのビンテージコンサートを完璧に再現してきた。

 そんな中、来日中のペイジ本人が桜井の演奏会場をお忍びで訪れたことで、桜井の人生は大きく動き始める。本物のペイジの喝采に触発された彼はサラリーマンを辞め、家族を置いてロサンゼルスに移住し、レッド・ツェッペリンのコピーバンド「Led Zepagain」に参加する。だが、言葉の壁や過酷を極めるツアー、メンバーとのあつれきなど、さまざまな困難に見舞われる。

 レッド・ツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジになりきることをライフワークとする一人の日本人の姿を追ったドキュメンタリー。ペイジを完璧に再現するための桜井の徹底ぶりはもはや狂気的。その狂気に手を貸す、ギターやアンプの製作者、衣装デザイナーといった職人たちの仕事にも驚いた。このドキュメンタリーの核は、桜井はもちろん彼と職人たちとのやり取りにあると言ってもいい。

 ただ、一人でレッド・ツェッペリンにはなれないわけで、自分と同じ熱量や技量を持ったバンドメンバーとはなかなか巡り合えず、桜井が浮いてしまう孤独な姿が印象に残る。直訳ロッカー王様もマニアックだが彼はちゃんと観客との距離を測って楽しませる。それに対して桜井の狂気にはちょっと付いていけないものを感じるのだ。


日本語直訳ツェッペリン研究会
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2425e9ebea4c8b6bf9eae3a6722bb51d

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い』

2024-12-31 07:40:53 | 新作映画を見てみた

『ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い』(2024.10.25.ワーナー試写室)

 誇り高き騎士の国ローハンは、偉大なるヘルム王に守られてきたが、突然の攻撃を受け平和は崩れ去ってしまう。王国の運命を託された若き王女ヘラは国民の未来を守るべく、幼なじみでもある最大の敵ウルフとの戦いに身を投じていく。

 J・R・R・トールキンの小説をピーター・ジャクソン監督が実写映画化したファンタジー大作「ロード・オブ・ザ・リング」3部作の前日譚を描く長編アニメーション。

 小説『指輪物語 追補編』に書かれた騎士の国ローハン最強のヘルム王についての記述を膨らませたオリジナルストーリーで、実写版3部作の183年前に起こった伝説の戦いを描く。

 ジャクソンほかがプロデューサーとして参加し、監督は神山健治。日本語版では市村正親がヘルム王、小芝風花が王女ヘラ、津田健次郎がウルフの声を担当した。


【インタビュー】『ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い』市村正親
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/d792c1c3743e280328ddb79515cb588f

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ありきたりな言葉じゃなくて』

2024-12-30 21:33:36 | 新作映画を見てみた

『ありきたりな言葉じゃなくて』(2024.9.6.オンライン試写)

 32歳の藤田拓也(前原滉)は、町中華の店を営む両親(酒向芳、山下容莉枝)と共に暮らし、ワイドショーの構成作家としてナレーション原稿を書く日々を過ごしていた。

 ある日、先輩の有名脚本家(内田慈)の推薦で、ついに念願の脚本家デビューを果たすことになる。浮かれた気分でいる拓也の前に、鈴木りえ(小西桜子)が現れ、拓也を窮地に陥れる。

 テレビ朝日のグループ会社として報道情報番組やバラエティ番組を制作してきたテレビ朝日映像が初めて手がけた長編オリジナル映画。映像業界で起きた実話を基に、新人脚本家の受難と成長を描く。監督、脚本は渡邉崇。

 脇役として目立つ前原のせっかくの主演映画だが、彼が演じる拓也の性格やりえの動機の描き方があまりにもずさんで、全く感情移入ができなかったし、ストーリー展開もよくない。インタビューの際に、思わず「拓也のキャラクターに反発はなかった?」と聞いてしまった。


【インタビュー】『ありきたりな言葉じゃなくて』前原滉
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/34d04115ffc84228aa07586261d12bf7

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする