田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

「BSシネマ」年越し映画マラソン

2020-12-31 11:01:39 | ブラウン管の映画館

『テキサスの五人の仲間』(66)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8cbb00b951f080dd5ab8adfd615a0b28

『ウエスト・サイド物語』(61)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/cc16d5603be54b5a22e6e792b79285c3

『真昼の決闘』(52)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/748552d2ac12f77c8684e6e2c04fe70c

『雨に唄えば』(52)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/3f26b055ce96f109becb1499e4e4b622

『バンド・ワゴン』(53)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2caa6eec4ae78d1117f445dbc3309925

『オズの魔法使』(39)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8bea5b048a5b828b840ec0ce505ea92c

『伊豆の踊子』(74)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/92e6033962a207bd9974ea0c44ab0e0c

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【ほぼ週刊映画コラム】コロナ禍の2020年“頑張って公開された映画”

2020-12-31 08:07:37 | ほぼ週刊映画コラム

共同通信エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は
コロナ禍の2020年“頑張って公開された映画”

詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/?p=1256020&preview=true

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『マイ・フェア・レディ』

2020-12-31 07:21:44 | ブラウン管の映画館

『マイ・フェア・レディ』(64)(1978.10.15.日曜洋画劇場)

「スペインでは雨は主に広野に降る」

 

『アカデミー賞』『外国映画女優名鑑』『外国映画男優名鑑』より。

【ほぼ週刊映画コラム】『舞妓はレディ』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2f3be6a075a8bc90319e97df182e971f

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『ニュー・シネマ・パラダイス』

2020-12-30 16:09:19 | ブラウン管の映画館

『ニュー・シネマ・パラダイス』(88)(1989.12.30.シネスイッチ銀座)

 久しぶりに映画館のはしごをした。そして、これまた実に久しぶりに、涙を流しながら映画を見た。恐らく、この映画の前に見た『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』に対する評価が、思いの外つらいものになってしまったのは、あまりにもこの映画が素晴らしかったせいなのかもしれない。

 過去にも、映画そのものに愛を捧げた映画はあったが、主人公が映写技師というのは珍しいのではないか。まず、そんな裏方にスポットを当てた温かさに胸打たれる。加えて、そのアルフレードを演じたフィリップ・ノワレが実にいい。

 無学の男が映画から人生を学び、それに裏切られるかのように、フィルムの燃焼が原因の火事で失明しながら、やがて自分の言葉を見つけ出し、時には父親のように、あるいは友のように接してきた一人の若者を旅立たせる。

 対するトト(この名前は劇中にも登場するイタリアの名喜劇役者にあやかっているらしい)という少年(子役のサルバトーレ・カシオが憎らしいほどうまい!)から青年、そして中年になった現在の姿が映るが、その背景にはイタリア映画の変遷が現れる。

 2人を結び付ける映画やフィルムの断片、映画が娯楽の王様だった至福の時、映画館に集まった人々の熱気、それらを彩るエンニオ・モリコーネの音楽、もうこれだけ揃えば映画好きにはたまらないごちそうだ。

 この映画の圧巻は、アルフレードがトトに贈った、検閲でカットされたキスシーンをつなぎ合わせた“世界に1本しかない映画”が映るラストシーン。それを見つめる中年のトト(ジャック・ペラン)の表情やしぐさもいい。そこに流れるモリコーネの音楽…。いゃあ、まいりました。

 何でも、監督のジュゼッペ・トルナトーレはまだ33歳とか。自分とそう年の違わない男が、こんな映画を撮ってしまったことに驚かされた。
 今、ビデオの全盛期に、あえて映画館への愛を貫こうとしたこの映画が、80年代に映画館で見た最後の映画となったのは何やら象徴的だと思った。

『ニュー・シネマ・パラダイス完全版』(1993.8.)

 またも、最近大流行の、公開時とは別バージョンの登場だが、今回はこれがもともとのもので、最初に我々が見たのは海外向けの短縮版だったそうである。

 結果は、短縮版の方がよかった。確かに、時間の長さによってドラマの濃さは増しているのだが、この映画の場合はそれが悪い方に作用していた気がする。

 つまり、中年になったトトがシチリー島に戻ってからのエピソードがそれに当たるのだが、初恋の相手(ブリジット・フォッセー)と再会してじたばたするトトの姿が映され、しかも、かつての2人の別れにはアルフレード(フィリップ・ノワレ)が介入していたという、新事実まで飛び出してくる。

 となると、ラストで映される“あのフィルム”の存在が、また違った意味になってしまうのだ。恐らく、最初からこの“完全版”を見ていれば、こんな思いは浮かばなかったと思う。改めて、映画の編集の重要さを知らされた思いがした。

『20世紀の映画』『文化の泉』から。

「違いのわかる映画館」シネスイッチ銀座
https://www.enjoytokyo.jp/feature/season/cinema/vol12.html

 

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『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』

2020-12-30 07:44:10 | 映画いろいろ

 ところで、どちらかと言えば、東宝映画の方に親しみを感じる身としては、忠臣蔵といえば、東宝版の『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』(62)の方が印象深い。

月曜ロードショー『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』(1985.12.)のオープニング解説を採録。

 荻昌弘です、今晩は。私、『月曜ロードショー』の解説を担当させていただいて、そろそろ満16年になるんですけれども、忠臣蔵映画をお送りするのは今夜が初めてでございます。特に今夜お楽しみいただきます、この忠臣蔵、東宝が創立30周年を記念して作った豪華版で、『花の巻・雪の巻』、いつもより時間を延長してお楽しみいただくわけです。

 まあ、本当に情理兼ね備えた老練な八住利雄による脚本、そして、アクションからメロドラマまで、もう本当に往くとして可ならざるはなしというベテラン稲垣浩の演出、そして絢爛豪華な山田一夫のカラー撮影、いゃあもう役者さんに至っては、当時の東宝の総力を上げて…、今夜のあなたはもう本当に一画面一画面、いわば日本の大スターの、当てっこ、ということになります。

 いゃあ、それにしても、あの華の元禄時代、主君の切腹、そして御家の取り潰しという、こういう悲運に遭いました、赤穂の浪士たちが、仇の吉良邸に討ち入って、足軽の寺坂吉右衛門、何故か門前から立ち去って、それを数えるか数えないかで四十七士とも四十八士とも言いますけれども、その赤穂浪士の物語、これぐらい、フィクション、ノンフィクションの総合として私たちの心に生き続けている大ドラマっていうのはないわけですねえ。

 一体この忠臣蔵っていうのは日本人にとって何なのか、もうそれは単なる仇討ちではない、つまりこれは、今般この世にとどまっている、主君の魂というものを、鎮める、いわば「これは宗教的な祭りであったのだ」ということを、最近丸谷才一さんが指摘しておられますけど、そのぐらい深く考えなければ、この忠臣蔵と私たちっていうのは解決がつかないところがあるわけです。

 特にこの日本映画界にとっては、もう一説には、これまで100本以上の忠臣蔵ものが出来たと、こう言われているぐらいに、まあかつては、忠臣蔵さえ作ればその映画は当たると、こう言われましたし、また本格の忠臣蔵映画を作るには、その映画会社が最極盛期になければならない、ということもまた言えたわけですねえ。今夜の東宝映画はそれを立証します。

 荻さんは、エンディングの解説では、あるイギリス人が赤穂浪士のけなげさをアーサー王の円卓の騎士に例えていたと語っていた。

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BSシネマ『忠臣蔵』

2020-12-30 07:37:40 | ブラウン管の映画館

『忠臣蔵』(58・大映)

 監督は「早撮りの名人」と言われた渡辺邦男。メインキャストは、大石内蔵助:長谷川一夫、浅野内匠頭:市川雷蔵、吉良上野介:滝沢修。

 この映画は、講談調で、「義士銘々伝」からの挿話も多い。
例えば、赤垣源蔵(勝新太郎)が、兄(龍崎一郎)の羽織の前で別れの杯をする「徳利の別れ」。
駄目婿の勝田新左衛門(川崎敬三)が、実は赤穂浪士で、最後に義父(志村喬)を感激させる。
瑤泉院(山本富士子)に討ち入りの真実を隠して、内蔵助「南部坂雪の別れ」。
内蔵助の真意を見抜く戸田局(三益愛子)が、間者(京マチ子)を捕らえる。
吉良邸の絵図面を手に入れるため、大工の娘・お鈴(若尾文子)に近づく岡野金右衛門(鶴田浩二)。
本物の垣見五郎兵衛(中村鴈治郎)が、成り済ました内蔵助をかばう「大石東下り」の一節。
内匠頭をかばう多門伝八郎(黒川弥太郎)…が印象深い。

 ところで、この映画にも、もちろん大高源五(品川隆二)は出てくるのだが、俳人・宝井其角との「両国橋の別れ」、いわゆる「年の瀬や水の流れと人の身は」「あした待たるるその宝船」の件は、なかったような気がする。この架空のエピソードが結構好きだ。

 さて、この映画はNHK大河ドラマ「赤穂浪士」(64)へとつながる。長谷川の鼻にかかった名ゼリフ「おのおのがた」は、声帯模写の桜井長一郎がよくまねしていた。

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【インタビュー】『ソウルフル・ワールド』日本版声優 浜野謙太、川栄李奈

2020-12-30 07:32:07 | インタビュー

 ジャズ・ピアニストを夢見る中学教師のジョー・ガードナーは、マンホールに落ちてソウル=魂の世界へ入り込む。ジョーは、地上へ戻る方法を探るため、人間になることを拒み続けるソウルの22番と共に冒険の旅に出る。ディズニー&ピクサーの最新作『ソウルフル・ワールド』が、12月25日からディズニープラスで配信された。本作の日本語吹き替え版で、ジョーを演じた浜野謙太と22番を演じた川栄李奈に話を聞いた。

「この映画を見ると、自分も頑張ろう、日々を大切に生きようと思えるのではないでしょうか」
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/1255854

【インタビュー】『ソウルフル・ワールド』ピート・ドクター監督 ダナ・マレープロデューサー
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/1254227

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『ゴッドファーザーPARTⅢ』

2020-12-30 07:13:51 | ブラウン管の映画館

『ゴッドファーザーPARTⅢ』(90)(1991.3.18.日本劇場)

 

 見る前に、予習のつもりで『ゴッドファーザー』(72)『ゴッドファーザーPARTⅡ』(74)を通しで見直してみた。そして、今のコッポラにかつてのようなパワーはない。ニーノ・ロータは亡くなり、ロバート・デュバルも出ない。それなのに、なぜいまさら『PARTⅢ』が必要だったのか、これ以上マイケルから何を奪おうというのか、という疑問が湧いた。

 ところが、そうした疑問を一蹴してくれたのがうれしかった。それは、きっとコッポラとマリオ・プーゾは、自らが作り出したマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)を、犯した罪の数々から解放してやりたかったのだろうと素直に思えたからだ。

 ただそれは、自らの死でしかあがなえなかった、というところにこの映画を貫く苦さがある。しかも、孫と戯れながら死んでいった父ビトー(マーロン・ブランド)の最期とは違い、マイケルのそれは孤独で寂しいものだったのだ。

 好むと好まざるとにかかわらず罪を犯し続けた男が、老境に入って自責や贖罪の念に駆られても、もはや取り返しはつかない。そこには孤独しかない、という意味では、コッポラが敬愛する黒澤明の『乱』(85)、あるいはその原作となったシェークスピアの『リア王』と酷似している。

 しかも、描かれた時代こそ違え、肉親の離反や、救いを求めるべき神も汚れ切っているという点も同じである。それ故、少々うがった見方をすれば、コッポラが手慣れた素材を使って彼流の『乱』=『リア王』を撮ったのだと思えなくもない。

 それにしても、『ゴッドファーザー』と『PARTⅡ』でのイメージの積み重ねも計算ずくだったのだろうが、最近では珍しい2時間半を超える長尺でありながら、全く破綻を感じさせず、一気に見せ切ってしまうところはさすがにコッポラであり、久しぶりに見事な大河ドラマを見たという充実感が残った。

 ただ、惜しむらくは、見る前から気になっていたトム・ヘイゲン(ロバート・デュバル)の不在であった。このシリーズの核はファミリーであり、マイケル(パチーノ)を中心としたそれぞれのキャラクターやそれを演じる俳優の持ち味が大きな見どころとなる。

 この映画でも、別れた妻ケイ(ダイアン・キートン)はいまだにマイケルを思っていることが分かるし、妹のコニー(タリア・シャイア)が、強い女(ある意味ゴッドマザー)に変身するという新たな展開があり、今は亡き兄ソニー(ジェームズ・カーン)の跡を継いだビンセント(アンディ・ガルシア)も頑張り、マイケルが殺めた兄のフレド(ジョン・カザール)も、死後もあれだけマイケルを苦しめたのだから本望と考えれば、やはり『ゴッドファーザー』と『PARTⅡ』を影から支えたトムのその後も見たかったと思うのだ。

 どうやら、出演料の問題でデュバルが断った結果、トムがすでに死亡したことにせざるを得なかったらしいのだが、そのためにキャラクターのバランスが悪くなってしまったのは否めない。

 また、ウィノナ・ライダーが演じる予定だったマイケルの娘メアリー役を、特に演技経験のないコッポラの娘のソフィアが演じたことも大きなマイナスだった。それさえクリアされていれば、もっと違った展開を持った見事な完結編に仕上がったはずである。そう考えると、ちょっと残念な気もする。

『ゴッドファーザー』(72)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/0572a6921a98644d1580af2aeee54ee8

『ゴッドファーザーPARTⅡ』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f75e02f5fd7714c3caa0b4c02965f9a7

 

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『下町 ダウンタウン』 こんな三船もいい!

2020-12-30 00:17:47 | ブラウン管の映画館

『下町 ダウンタウン』(57)(2011.2.12.日本映画専門チャンネル)

 去年、同じチャンネルで、同じく千葉泰樹監督の中編『鬼火』(56)を見た時にも感心させられたが、フランス映画をほうふつとさせるようなカメラアングルと画調で、人生の切なさややるせなさを描くこの中編映画にもうならされた。音楽も『鬼火』と同じく伊福部昭が担当。原作は林芙美子。

 舞台は、昭和24年。夫がシベリアに抑留されているりよ(山田五十鈴)は、一人息子を抱えながら茶の行商をして身を立てている。ある日、彼女は、行商中に休ませてもらった小屋に住む鶴石(三船敏郎)と親しくなる。彼もまたシベリアからの帰還兵だった…。

 終生子どもを持たなかった田中絹代がお母さん役を見事に演じたように、山田もこうした苦労が絶えない薄幸の女性を演じるのが実にうまいが、同時に色香を感じさせるところが彼女の真骨頂。

 片や、無口で無骨ながら、人間味にあふれた好青年を演じる三船がとてもいい。こういう映画を見ると、林の原作を見事に映画化したのは成瀬巳喜男だけではなく、三船の個性を引き出したのも黒澤明だけではなかったことがよく分かる。

 この映画は、イタリアのネオリアリズムを思わせる暗さを持ち、フランス映画のようなアンハッピーエンドながら、「映画を見た」という充足感を与えてくれる。それこそが、千葉監督をじめとする、スタッフ、キャストが作り出した“映画力”の証明だ。

 「葛飾区役所はどっちだい」なんてセリフが出てくるから、ロケ地は荒川沿いの四つ木や立石付近か。対岸に見える煙突は千住のお化け煙突か。白髭神社や浅草の松屋屋上の遊園地、六区の映画館も登場する。

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生誕100年「映画俳優・三船敏郎 ~サムライと呼ばれた男の実像~」

2020-12-29 23:54:19 | ブラウン管の映画館



 NHK BSで放送されたドキュメンタリー。秘蔵資料と関係者の証言を基に、「世界のミフネ」はいかにして生まれたのか、その秘密に迫る。黒澤明との戦い、台本に書かれたメモに見る緻密な役作りの裏側、戦争と特攻の記憶などから、サムライと呼ばれた男の実像を解き明かす。

 日系3世のスティーブン・オカザキが監督したドキュメンタリー映画『MIFUNE: THE LAST SAMURAI』(15)と重なるところもあったが、例えば、『用心棒』(61)の撮影秘話、『太平洋の地獄』(68)の撮影中に「海ゆかば」を涙ながらに歌ったこと、海外を拠点にする話を岡本喜八に相談し、ダメ出しをされたこと、『孫悟空』の映画化を熱望し、監督をスビルバーグに依頼していたことなど、新たに知らされたことも少なくなかった。

『MIFUNE: THE LAST SAMURAI』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/9cc0a6546d4f196d8c31456f707535f6

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