硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

名文。

2014-05-22 23:02:54 | 日記
今日の朝刊に大飯原発差し止め判決要旨が記載されていたのでじっくり読んでみた。

原発問題を考える時、僕の場合どちらつかずの論理を述べてしまうのは中庸を目指したいと言う気持ちが強いからですが、どちらから見ても中途半端でしかなく歯切れが悪くなってしまいます。こういう論理ではマキャベッリやサルトルなら怒るのだろうなと思いつつも上手く白黒つける事が出来ないのです。

しかしです。昨日の判決要旨を読んで感動してしまったのです。

ご存知の方も多かろうと思いますが、僕が特に感動した部分を抜粋しますね。

「たとえ原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流失や喪失というべきではない。豊かな国土に国民が根を下ろして生活している事が国富で、これを取り戻す事が出来なる事が国富の喪失となる。」

何という名文でしょう。霧のかかった眼前が晴れてゆくようです。何人たりとも揺るがす事の出来ぬ真理ではないでしょうか。

判決要旨で述べられた国富を考えた時、その道が遠き道であったとしてもやはり手放さなければならないのかなと思ったのです。