硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

アイドルとファンが構築してゆくもの

2014-05-26 08:05:14 | 日記
朝刊やニュースを観て心が痛む。AKBの人が暴漢に襲われたという。これは人気者の運命と言うべきなのだろうか。

握手会は、他者との距離を敢えて取らないことで親密感を増し、親交を深める事で消費を促すものであるから、安全性の担保は、簡易なセキュリティで留められており、その大半はファンの道徳観にゆだねられているというハイリスクなイベントである以上、こういった事件が起こらないとは言い切れない状態で続けられていたのだとおもう。

しかし、せっかくの楽しいイベントであるのに傷つける行為を行うという心理に至った経緯はどんなものであろうか。もしかしたら、好きな女の子にいたずらをする感覚が根っこにあるのかもしれない。

しかし、それは異性のファンであればどこかしらで持っている感情であるから、それ以外の大きな何らかの要因があるはずである。

もしかすると自身の行き詰まりの吐け口がたまたま自身とは対照的なAKBの女子に向けられたのかもしれない。

時間を持て余していれば、ネガティブに陥りやすいものである。

AKB商法と揶揄されている部分もあるが、その事でそこに携わる人々の生活が豊かになるであろうし、社会と葛藤し日々を懸命に生きている人にとって「癒し」や「憧れ」、「夢」や「希望」であり、それは対価を払ってでも得たい「救い」であるかもしれない。

それがアイドルと言う職業が担う心の支えと経済効果なのだと思う。

しかし、今回の加害者のような危険な考えをもつものが道徳の一線を越えてくると、イベントそのものの運営が危ぶまれ、親密度が減るということは、上記の逆説を意味する。一人の男の身勝手な行動により多くの人達の「幸福感」が失われるのである。

アイドルと言う職業は時代の象徴であり、誰かの歴史の一部になりうる存在であるから、ファンがアイドルを育てるという意味合いも分かる気がします。だからこそ、ファンが守って行かなければならないはずであるのに、ネットで誹謗中傷したり、アイドル自身が身をわきまえない発言をしたり、今回のような身勝手な人がいることが残念でならないが、アイドルもファンも人間だからこそ、特殊な関係性の中で人間性を構築させてゆくことが大切かなと思うのです。