数日前だったと思う。安部総理が”もくと”と云う言葉をつかわれた。「南スーダンから5月下旬をもくとに陸自を撤収する」という内容だった。
恥ずかしいことに、私は初めて聞く言葉だった。そして画面には”目途”という漢字が出て、とてもショックを受けた。私はずーっとこの漢字を”めど”と読んでいたから。
早速広辞苑で調べて見ると[もくと・目途] [めど・目処]と書いてあるではないか。それでも信じることができず漢字検定1級を持っているKさんに助けの電話を掛けた。私と同じ漢字を使っているとのこと。ホッとしたのもつかの間とうとう混乱に陥る。ネット検索を始めたがどれだけ説明を読んでもますます混乱度が増すばかり。ただ会話では”もくと”と云う硬い言葉は使わず目途=めど と使っても誤りではないという。
言葉は時代とともに変化していくから実に難しい。20年ほど前”お茶する”と云う言葉が流行したがどうしても使えなかった。此処ホームに入居してからも若いスタッフの方々の短縮言葉をよく聞く。私も使おうと思うがその時になると、口がモゴモゴして使えない。
短縮言葉がつかえないお婆さんと古い言葉「てぬぐい、写真機、など」が分からない孫たちが1年に数回会って話をする。そして時々聴き慣れない言葉が出てきて、どぎまぎしてしまうのである。(E)
夜の国道