私のいる施設には、海外から来て働いている人々がかなりいる。フィリピン、インド、ペルー、カンボジアなど。皆さん日常の会話はとてもよくできる。一目見たり、チョット話したりしただけでは、とても海外の方々だと分からないくらいだ。
でも文化の違いははっきり出るのですぐわかる。例えば、お茶会のとき、同じテーブルに座っていても、湯のみの形を揃えて出そうとは思わない。日本ではなるべく揃えようと心掛ける。次にビックリしたのは、配膳のとき、朝食の副食は数が多い。其れで一つのお膳に載せようとすると、かなり苦労する。それで、ラップを掛けた焼き魚の上に大根おろしの小皿が載って出る。日本の人は先ずこんなことはしない。始めは面食らったがだんだん慣れてきた。最近、飲む薬がどうしても見つからないことがあった。連絡する前に、まさかと思ったが、お膳を挙げてみたら何とお膳の下から出てきたのである。
私の偏見かもしれないが、外国の方々は、気くばりということが、苦手のようである。
食事のときエレベーターを降りると「先ほどお食事をお持ちしました」「今からお食事をおもちします」などといつも声を掛けるのは、日本の方々である。リハビリや診察で遅くなるとなるべく配膳を遅くしたり、集めるのも遅くと心遣いして下さるのも日本の方々である。
文化が違うところで育った方々に気配りや、心遣いと云う難しいことを要求したりしてはいけないと、自分を諌めつつそれでも心は複雑である。(E)
蓮池にも鴨のつがいが。