鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1290回】 B2BとB2Cの商売感覚の差

2014年07月13日 | 住宅コンサルタントとして
9年前にこのお仕事をさせていただいた頃は、
住宅会社の業績向上のお手伝いが中心でした。

今でもメインはそのお仕事なのですが、特にここ数年、たくさんの依頼をいただいているのは
建築資材販売会社、土木会社の新築事業・リフォーム事業参入のお手伝いです。

個人的に新築事業・リフォーム事業における成功のノウハウは誰よりも持っているつもりですが、
建築資材会社や土木会社がエンドユーザービジネスに参入する上での大きなネックとなるのは
やり方論ではないのです。

それは何かと言えば、商売の感覚の差なのです。

もともと、建築資材販売はお客様が住宅会社・工務店です。
土木会社のお客様は、役所です。
いずれも顧客が企業ですから、B2Bの業態となるわけです。

B2Bの商売に長年、浸かっている企業の経営者に多いパターンは、
エンドユーザーのお客様の気持ち・感性が分からないということです。

B2Bの場合、相手に買ってもらう条件で多いのが入札。
価格が安ければ、入札にほぼ勝てるのです。

しかしながら、一般のエンドユーザーは、価格だけでは選びません。
企業・お店の雰囲気やイメージだったり、接客するスタッフの印象だったり・・・。

私は新築・リフォーム共に、お客様の企業に対する印象が大事なので、
ショールームやモデルハウスを建設していただくことをご提案しますし、
そもそも名刺や封筒、のぼりや看板、屋号なども素敵なモノに変えていただきたい、
更には広告宣伝やHPのリニューアルということもお願いするのですが、
こうしたことに対する投資に二の足を踏む経営者が多いのですね。

B2Bのビジネスをやっていると、あまり投資が必要ないからです。

この投資の決断が出来る経営者は、結果を出されます。

昨日、お伺いしていたクライアント様は、もともとサッシ店としての地域一番店さん。
ただ、リフォーム事業に参入していただき、すぐにショールームにも投資していただきました。

かなり先行気味に投資をしていただいたのですが、
リフォームの業績は非常に好調ですし、何よりショールームがあることの効果を実感されています。

「ショールームがあるのと無いのとでは、全く違いますね!」

と実感されていました。

今また、いろんな部分で投資をしていただいておりますが、
必ずや成果につながるだろうと確信しています。
ずっとB2Bの経営しかされてこなかったのに、
B2Cビジネスの感覚をしっかりとお持ちだからです。

やっぱり企業はトップで決まるのです。
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