鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3991回】 コンサル業を始めた会社の将来

2021年12月03日 | 住宅コンサルタントとして

私、同業者に全く関心が無いので知らなかったのですが、

ここ数年、業績が好調と言われている住宅会社の経営者が、

コンサル業を立ち上げ、展開しているということが、

結構盛んである、と最近教えていただきました。

 

教えていただいたサイトを見ると、

最近、とあるエリアで元気がよいと

言われている会社も加盟していたり、

昔からいろんな会社のノウハウを買うのが大好きで、

FC加盟&パッケージ購入マニアの会社も加盟していたり・・・。

 

私自身、コンサルタントになって16年ですが、

この16年の間に業界内で起こったことを

整理したいと思います。

 

まずは2006年頃から、

リフォーム業界で成功(したと言われていた)会社の社長たちが

コンサル業を開始したり、FC展開を始めたりしました。

 

次に2007年~2008年頃だったかと思いますが、

新築業界で当時、勢いのあった住宅会社数社が、

いろんなFCやVCを立ち上げ、

自社で研修したり、自社のノウハウ提供したりと

活動していました。

 

ちなみに、リフォーム会社でコンサル業を立ち上げた方々は、

確か1社を残して、ほぼ倒産したかと思います。

 

そして2010年前くらいに自らFC・VCを立ち上げた、

住宅会社の大半は、加盟先がほぼゼロとなったり、

ピーク時から半数以下になったりしています。

 

更には本部機能である自社の業績も、

パッとしなかったり、組織崩壊してしまったりなど、

うまくいっていない様子。

 

要するに、加盟店も自社も、うまくいっていない、

というケースが大半なのです。

 

更に立ち上げ当時は、

加盟活動やノウハウ開発も真剣だったのが、

10年経過すると熱が冷めたのか、

実質的には活動できていないに近い感じなのです。

 

2010年前の成功企業の情報やノウハウが、

現代では通用しなくなった、ということでしょう。

 

コンサル事業を立ち上げるにしても、

FCVC本部を展開するにしても、

消費者やライバルの変化に合わせて、

提供する商品やノウハウを進化させていかなければ、

10年先には通用しなくなる。

 

だから常に市場や消費者心理を研究し、

商品やノウハウをアップデートし続けなければならない、

ということを理解されているとは思いますが、

それを飽きずに10年以上、取り組む覚悟があれば、

加盟された住宅会社も本部で仕事されるスタッフさんも

幸せになられるかと思います。

 

一方、これまでの自社が開発した商品やノウハウの切り売り、

ということしか考えられていないのであれば、

おそらくは10年は持たないと思います。

 

学び続け、進化し続ける覚悟を持っているかは、

10年後に明確になるでしょう。

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