事業を通して、お客様に喜んでいただく。
社員さんに働き甲斐を感じてもらい、
仕事を通して成長してもらう。
経営者として、追求していきたい部分です。
ところが、これらを追求しながらも、
もう一つ、押さえなくてはならないことがあります。
それはもちろん、利益の確保です。
販管費よりも粗利益を大きくすること。
支払いよりも、資金の回収を大きくすること。
この2つの視点が欠けていれば、
事業は簡単に赤字になってしまうのです。
住宅会社で言うと、どれだけ契約をしていても、
着工し、上棟し、建物を完成させ、引き渡ししなければ、
売り上げを建てられないですし、お金も入ってこない。
ですから、理想の追求に加え、
利益を出すために必要な完工棟数を割り出し、
毎月、確実に必要数、着工し、
工程をしっかりと管理して、
確実に引き渡しをしていく必要があるのです。
昨日、お伺いしていたクライアント様は、
ここの部分の管理を昨年から強化し、
毎月、私自身もチェックさせていただき、
今期の決算は万全の結果です。
更に来期(2022年1月~12月)も
今期を超える棟数が工程表に組み込まれ、
来期も素晴らしい決算になることが確定しています。
こうした中で、更に会社をより良くするための、
評価制度や社員さんの成長のための研修制度、
社員さんのモチベーションを高めるための取り組みなど、
理想的な経営ができているのですね。
しっかりと算盤をはじきながら、
理想を追求していく経営。
渋沢栄一氏は、
「右手に算盤、左手に論語」
という言葉を残されていますが、
理想の追求と共に、必要粗利益額の確保を
経営者は忘れてはならないのです。
理想だけ追求しても、経営は成り立たないのです。