過去の成功体験を捨てることは、
本当に勇気がいることです。
特に過去に素晴らしい実績を出した会社は、
当然ながらプライドもあるので、なおさら難しい。
でも経営で大切なのは、
過去の実績ではなく、
今のお客様のニーズに適応できているかどうか、
なのです。
2006年頃から私自身、
ローコスト住宅の展開に未来は無い、
ということをずっと言い続けてきました。
当時、ローコスト住宅を展開することで
業績を伸ばされていたクライアント様にも、
高気密・高断熱化をご提案したり、
高デザイン化を提案したりして、
とにかく良質な家を提供していくしか、
地場工務店が生き残る術はない、
ということを言い続けてきたのです。
弊社のクライアント様のほぼ全てのクライアント様が、
この提言を受け止めて下さり、
10年以上前から皆、高付加価値化に舵を切りました。
2020年になり、コロナ禍+ウッドショック+インフレの中、
所得が高くない方は、マイホームを建てるどころではなくなりました。
毎月の家計のやりくりが大変になり、
気持ち的にマイホームを、と考えられなくなったのです。
結果、ローコスト系の住宅会社は、
2023年、24年と壊滅的な業績となりました。
そしてこの流れに加え、
住宅系ユーチューバーの発信の頻度も質も向上したため、
なおさら高付加価値型住宅を求める方が増えたのです。
こうしたことをお伝えし続けた結果、
また1社のクライアント様が
ここに来て経営戦略を変えるご決断をして下さいました。
間違いなく、いい方向に進むでしょう。
過去の成功体験を捨て、新しい領域に進むのには、
本当に勇気が必要だと思いますが、
そこをご決断下さったのです。
必ずや、業績はV字回復するでしょう。
2年後の決算が楽しみです。